国土交通省は12月23日、令和6年能登半島地震における建築物構造被害の原因分析を行う委員会(委員長=中埜良昭・東京大学生産技術研究所教授)の最終取りまとめを公表した。調査の結果、現行の耐震基準の妥当性が改めて裏付けられたとする一方、旧耐震基準の建物では複数の要因が重なり、被害が拡大した実態を指摘。また木造住宅では2000年を境に、倒壊・崩壊率が大きく減少した。
能登地域は住宅の耐震化率が全国平均を大きく下回っており、旧耐震基準の木造住宅の19.4%が倒壊・崩壊した。一方、いわゆる2000年基準以降の建物で倒壊したのは0.7%(608棟中4棟)。2016年熊本地震の際、熊本県益城町での調査結果と同じ傾向となった。2000年以降の木造建築物で倒壊・崩壊した4棟のうち、図面が収集できた2棟は壁の配置の規定を満たしておらず、かつ1棟は壁量規定も満たしていなかったことを確認したという。

築年数別の木造建築物の被害状況(日本建築学会の悉皆調査より)
一方、耐震等級2・3や長期優良住宅認定を取得した住宅はほぼ無被害だったため、今後は性能表示制度や長期優良住宅認定制度の活用促進を図る考え。また、耐震改修を行った旧耐震基準の木造建築物も、38棟のうち13棟(34%)が無被害で、倒壊・崩壊は確認されなかった。
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