青森県は、8日23時15分に青森県東方沖を震源として発生したマグニチュード7.5の地震について災害対策本部会議を開き、被害状況について報告した。同県内では10日7時までの間に「震度6強」1回、「震度4」1回、「震度3」3回、「震度2以下」13回の揺れを観測している。
10日午前8時現在の建物被害状況は、住家が3件、非住家が9件。住家では1件で「一部損壊」が認められ、その他2件は「被害程度は不明」となっている。被害があったのは青森市、三戸郡五戸町、上北郡野辺地町内の住家。なお、9日に「住家2件が全壊」との報道があったが、これは町担当者の報告ミスであったことが判明しており、全壊したのは非住家のうち1件だった。
また警察によると、電柱の傾斜、ビル外壁の破損、電線の垂下、ガラス散乱などを含む32件の通報が寄せられたという。他にも火災の通報が2件あり、現在は鎮火している。
現時点で甚大な被害は報告されていないものの、9日に気象庁から「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が発表され、今後大規模な地震発生につながる可能性が示唆されている。そこで県では揺れの強かった地域に対して、地震活動に十分注意し、家屋の倒壊や土砂災害などに備えるよう呼び掛けている。

最大クラスの地震が想定される震源域
断水や漏水も確認
上水道に関する被害では、三戸郡階上町の924世帯、上北郡七戸町の459世帯で一時断水が発生し、応急復旧を行った。八戸市でも8カ所で漏水が確認されたが、修繕は完了している。港湾施設では、八戸港で複数のひび割れや段差、液状化などが見られるものの、概ね平常に戻りつつあるという。
原子力施設では、日本原燃の核燃料サイクル施設で、使用済みプール水約650リットルが揺れにより溢水したが回収済みで、床面などへの汚染はなかった。その他の施設でも異常は確認されていない。
■関連記事
耐震化率100%で「死者8割減」――石川県が試算
国交省、「科学漫画サバイバル」耐震編の冊子作成 児童向けに
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。




























