石川県は1月20日、「2026年度当初予算」と「2025年度第1次2月補正予算」を発表した。能登半島地震と奥能登豪雨からの復旧・復興を最優先とした内容で、新規事業などは6月補正予算に先送りとした一方、県民生活に直結する住宅事業は当初予算にすべて盛りこんだ。馳浩知事は「筋肉質で柔軟性のある骨格予算」と位置づけ、住まい再建支援を前倒しで推進する方針を示した。
現在、県は復興公営住宅2986戸を計画。夏頃から順次完成し、今後3年程度かけて入居が進む見込みとした。その際、入居者負担を抑えるため、市町へ家賃相当額を補助する形で入居後3年間の家賃を無償化する。総額は約27億円を予定しており、復興基金などを財源とする方針だ。
自宅再建に対しては、被災者生活再建支援金や臨時特例給付金、能登創生住まい支援金を組み合わせ、新築・購入に最大1060万円を支援する枠組みを継続。さらに公費解体で空き地となった被災宅地の流通を促すため、宅地の確保が課題となる世帯には、売却時の仲介手数料や測量費、登記申請費用の2分の1を補助する。
また、みなし仮設からの恒久住まい移行を後押しするため、生活再建支援アドバイザーを12人から16人へ増員し、伴走支援を強化。高齢者や障害者など住宅確保に配慮が必要な世帯には、居住支援法人と連携し民間賃貸への入居支援を行い、同法人が行う仲介には1件当たり10万円を補助するとした。
液状化に伴う側方流動の被害地区では、境界再確定の前提となる地籍調査を2026年度末完了目標へ前倒す。その際、合意形成の過程で境界をまたぐブロック塀やフェンスの移設・撤去が生じる場合は、最大100万円を支援する。支援の負担は県が3分の2、市町が3分の1とした。
このほか、物価高・賃上げ対策として、県民向けのEV・PHV購入支援(1台15万円)、FCV(同30万円)、住宅用充電器(1台2.5万円)を盛り込み、5150万円を計上。宅配ボックスの購入支援も行い、個人宅を最大5000円、集合住宅を最大5万円とし、1300万円を措置している。
2026年度当初予算は8889億1000万円で、2025年度当初予算から509億円増となった。2025年度第一次2月補正は478億1300万円余で、今回の両予算における地震・豪雨関連費は2956億4600万円余に上る。両災害の累計予算は1兆393億6000万円余に達した。県は引き続き国へ財政支援を求めつつ、復旧・復興の加速と物価高対策の両立を図る方針だ。
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