厚生労働省は「働き方改革関連法」施行から5年が経過したことを受け、状況を把握するためのアンケート調査およびヒアリングを実施し、その結果を公表した。労働時間の現状や上限規制への対応状況、課題認識などについて、労働者および企業から意見を聴取している。
労働時間に関する質問では、建設労働者では「このままで良い」が63.2%で最多に。「減らしたい」は29.4%、「増やしたい」は7.3%となった。「このままで良い」理由では、「労働時間を増やすより休日を確保したいが、労働時間を減らすと現場が回らなくなる」などの声が上がっている。
また「増やしたい」理由では、「工期が短い仕事を進める際に、月45時間を超える作業が発生する」、「限られた時間で仕事が終わらず、自己研さんする時間がない」、「技術者としてもっと良いものを作りたい」といった意見も聞かれた。
柔軟な規制運用を要望
一方、企業側の意見(全産業)では、「現状のままがいい」が201社で61.5%を占め、次いで「減らしたい」(73社・22.3%)、「増やしたい」(53社・16.2%)の順となった。
「現状のままがいい」と回答した企業のうち建設業では、「労働時間を増やし始めればきりがない」、「20~30代は残業・休日労働を望まない。40~50代も残業が少ない生活を一旦知れば必要以上に働くことを望まない」といった意見のほか、「ワークライフバランスの意識が強くなった。大幅な残業時間を指示すれば離職する可能性がある」など、人材確保を重視する意見が見られた。
「増やしたい」と答えた企業からは、「天候の影響(酷暑・豪雨・積雪など)による作業遅延、計画変更が発生する場合は労働時間を増やしたい」、「上限規制を考慮しないのであれば、これまでに断った仕事も受注できた」、「日給月給制の労働者を土曜日に働かせてあげたい」、「若手の技術向上に今の労働時間で足りているのか疑問」など、規制の柔軟な運用を求める声もあった。
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