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あけましておめでとうございます。
本年も新建ハウジングをよろしくお願いいたします。
善い会社の物差しは?
私は新建ハウジングの発行人ですが、発行元である新建新聞社の経営者でもあります。経営者として常に悩むのは、善い会社とはどんな会社なのか、その物差しはなにか、です。
善い理念がある。それに共感した善い社員が集まっている。その善い社員が善い製品・サービスを提供することで、善い顧客が集まっている。顧客が満足すると、善い評判が広まり、善い顧客と善い社員が増えていく。
ここに挙げたこれらは善い会社に欠かせない要素で、その結果である売上(の増加)は経営の物差しになるように思えます。
ですがこれを説明するのはまどろっこしくもあり、もっとシンプルに表現できないか、ずっと考えていました。
長期利益とそれを実現する独自性
そのなかで行き着いた答えが「長期利益」です。
そのきっかけは、「悠々と、綿々とあり続けたい」という、ある工務店経営者の言葉でした。
悠々とはゆったりと落ち着いていること。綿々とは長く続いていくこと。そんな経営をしたい。強くそう思いました。
一方で、急成長や短期売上は、一見すると手を伸ばせば届きそうに見える選択肢です。しかし、薄利多売は利益を削り、人の成長と組織のケアが追いつかなければ「膨張」の反動は深刻です。
そんな会社をいくつも目の当たりにし、これの真逆とも言える「長期利益」という「一言」が善い会社・善い経営の物差しになると思い至りました。
12月に開催した「住宅産業大予測フォーラム2026」に登壇頂いた経営学者の楠木建さんも、著書やレクチャーなどを通じて、経営者の使命は長期利益=長期にわたって持続可能な利益の創出にある、と説かれています。初めて読んだ際には我が意を得たりと膝を打ちました。
長期利益を実現するには、理念・人材・顧客満足に加えて、「選ばれ続ける独自性」を築くしかありません。
前述の工務店経営者も「悠々と綿々とあり続けるには、独自性を研き続けるしかない」と常々言っておられます。楠木さんも著書で「個別の違いをバラバラに打ち出すだけでは戦略にならず、それらがつながり、組み合わさり、相互に作用する中で長期利益が実現される」と述べています。
12月20日に新建ハウジングの付録として発刊した「住宅産業大予測2026」は、この「独自性のつながりによる長期利益の実現」を基本的価値観にすえて執筆しました。ぜひお読みいただければと思います(Amazonなどでも販売しています)。
「ニュータイプ工務店」に期待
長期利益を支える独自性は、理念や品質だけではなく、生産性と価格戦略にも及びます。そこで2026年に重要になるのが、「多売薄利」ではなく「多売適利」という視点です。
標準化を行い、凡事を徹底。さらにDX・AIで省力化、時短、省人化、コストダウンを実現する。これらによって、価格競争力を高めるために粗利を落としても、適切な最終利益の確保は可能です。価格競争力を高めることで客数を増やすことができれば(=多売すれば)増益も可能でしょう。
最近はDX・AIによって価格競争力と品質を両立しクレバーに成長する「ニュータイプ工務店」と呼べる工務店も出てきました。
「住宅産業大予測2026」にはこれ以外にも、多角化の実践をはじめいくつか「ニュータイプ工務店」のモデルを提示しました。DX・AIを使いたおし、少数精鋭で価値と生産性を同時に高める。そして建築・顧客への情熱と徹底遂行する意志がある。これが「ニュータイプ」の基本だと考えています。
これまでの工務店を決して否定するわけではありませんが、2026年は様々なニュータイプの登場を期待したいと思っています。
新建ハウジング発行人・三浦祐成
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