![]()
2025年も残すところ1日を切りました。本年も新建ハウジングをご愛顧いただき、誠にありがとうございました。改めてお礼申し上げます。
さて、2025年は工務店にとって、かつてないほど厳しい1年だったように思います。物価上昇の影響で集客は減少し、人手不足は深刻化するばかり。高性能を売りにする新興ビルダーもますます勢いを増し、工務店の市場を侵食していくばかりです。また、4月の建築基準法・建築物省エネ法改正に伴う確認申請の遅延もなかなか改善されません。法律をつくる側にもさまざまな事情があることは重々承知していますが、真面目な工務店が、かえって苦しむような構図が生まれてしまったのもまた事実でしょう。
工務店を取り巻く環境が厳しさを増す中、倒産や廃業の話も幾度となく耳にしました。一方で、しんどい、厳しいと言いつつもあの手この手で持続しようとする工務店の“しぶとさ”を感じる場面も多々ありました。リフォーム・リノベーション、非住宅木造、高性能賃貸、分譲・規格住宅、高単価戦略、同業者の支援・コンサル、エリアジャンプ、相続、M&A――ひと昔前までは思いもよらなかった分野をものにしている工務店も各地で見かけるようになりました。
変化しながら真っ当でいよう
新たな分野に取り組む(多角化する)にせよ、今の家づくりをさらに高めるにせよ、これからの工務店にとってのキーワードは「真っ当」だと考えています。要は工務店の根幹であるものづくりの力を生かして良質な建物を提供する。引き渡した後のメンテナンスにも責任を持つ。設計の工夫や業務効率化でコストダウンする。先祖代々の家を、思い入れを大事にしながらリノベーションで性能を高める。地域や社会への貢献を考える。社員や職人を大事にする。挙げればきりがありませんが、この苦境の中でも安定経営を実現できている工務店は、こうした「真っ当さ」を、ごく自然に身につけているように思います。
新建ハウジングの読者であれば、何を当たり前のことを、とお思いになるはず。しかし当たり前が当たり前でないのが世の中の常。例えば直近の工務店アンケートでは、標準仕様が断熱等級6以上という会社が7割を超えましたが(詳しくはタブロイド判1月10日号に掲載)、これを言うと驚かれることがしばしばあります。それだけ読者の皆様が、より良い家を提供しよう、という真っ当さを持っているということなのだろう、と私は捉えています。
もちろん、新築着工の減少傾向は今後も加速し、生活者の価値観もどんどん変わっていくと予想されます。工務店の主戦場である(あった?)戸建て注文住宅の需要は減り、求められるレベルも大きく上昇するでしょう。業務もDXやAIで大きく様変わり、世代が変われば仕事への向き合い方も変化するでしょう。ですが、市場や社会の変化に応じて自社のあり方を変化させつつも、真っ当な工務店でいることは、決して難しくはないはず。拙文が「真っ当」でいることを、改めて考えるきっかけにでもなれば幸いです。
\住宅産業大予測2026発売中!詳細・まとめ買いはこちら/
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。





















