住宅デバイスの研究開発を行う住宅デバイス共創機構設立準備室(山梨県笛吹市)は3月6日、傾斜地の低地側玄関向けのシロアリ対策基礎「S24工法」(ベタ基礎2度打ち)を発表した。
同工法は、低コストでシロアリ被害を低減するベタ基礎工法「S3工法」を傾斜地の住宅向けに対応させたもので、シロアリが屋内へ侵入しにくい構造とすることで蟻道の発見・除去を容易にする。
露出部にシロアリを誘導
シロアリの主な侵入経路は、基礎の立ち上がり、基礎の1回目打設と2回目打設の打ち継ぎ部、地中埋設配管の隙間などに集中する。目視で蟻道を発見するのは困難で、基礎外断熱材の下や劣化した仕上げモルタルの下に蟻道が作られた場合、外側から見えづらく発見や駆除が遅れるケースもある。

従来の「S3工法」では、基礎ベース部を立ち上がりの外側まで一体的に打設し、露出したベース部天板を必ずシロアリが通過する構造とする。特別な仕組みや薬剤を用いるのではなく、タイルやモルタルなどシロアリの隠れ場所となる仕上げを行わないことで、目視点検によりシロアリ被害の進行を防ぐ。また、配管を露出させることで地中からの侵入を遮断する。

「S3工法」によるシロアリ対策
ベース部を階段の中間部に
今回発表した「S24工法」では、上記の「S3工法」を傾斜地で玄関が低地側に位置する住宅に対応させた。傾斜地では基礎ベース部外周のすべてを地表面から露出させることが難しいため、ベース部を階段の中間部に設けるなどして、敷地条件に応じてベース部天板の露出を確保する。
玄関以外のベース部の露出が困難な部分については、広く採用されている「ベタ基礎2度打ち外周パネル工法」を用いてシロアリが侵入できない構造とする。これによりシロアリが住宅内部へ到達する前にベース部を通過させ、蟻道を発見しやすくする。

シロアリの侵入経路が限定され発見が容易となる
一方、同工法を用いる際の注意点として、シロアリの通り道となるベース部天板にタイルなどを重ねないことを挙げた。タイルの下はシロアリの活動しやすい環境となるため、シロアリ対策の効果が発揮されなくなる。さらに居住者への十分な説明と定期的なチェックも必要となる。
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