富士経済(東京都中央区)はこのほど、国内の電力小売市場やグリーン電力市場などの最新動向を調査した結果を「電力・ガス/グリーンエネルギー市場・企業戦略総調査2026」(A4判・214ページ)にまとめた。
この中で、電力小売市場における「グリーン電力」の比率は2025年度の6.6%から、2040年には27.7%にまで拡大すると予測。市場規模は6兆180億円に達する見通し。

「グリーン電力」の比率(実績および見込み)
24年度、低圧電力が6割増
同調査によると、太陽光・地熱・バイオマスなどの再生可能エネルギーにより発電されたグリーン電力市場は、2024年度には前年度比42.1%増の9762億円に到達。「高圧電力」が同80%以上の伸びを示すなど、市場をけん引している。「低圧電力」も家庭需要を中心に同60%以上伸長した。
同市場は今後、「RE100」や「ESG投資」などの環境価値への意識向上を背景に、2025年度には1兆円を上回る規模になる見込み。法人の需要家が2030年度や50年度の脱炭素目標達成に向けて導入を進めるほか、一度採用を決めた企業の離脱が極めて少ないことから、引き続き拡大することが確実視されている。
一方で、課題としては、通常の電気料金メニューより従量料金単価が0.5円~3円/kWhほど高く、コスト増を許容する需要家が一部に限られるといった点を挙げた。
新電力のシェアも拡大
国内の新電力の動向については、近年の燃料価格高騰が落ち着いたことや、新規受付の再開が活発化したことにより、2024年度には前年比で2ケタ増と伸長した。中でも高圧以上の市場が大幅に拡大したことにより、電力小売におけるシェアは22%となった。25年度は前年度比13.1%増の4兆4620億円が見込まれる。
2027年度以降については、新電力のシェアは横ばいから微減に推移する見通し。特に2030年度に供給能力確保が義務化される影響で、電源調達戦略の見直しや撤退を迫られる企業もあることが予想される。その後、2040年度には国内電力小売市場全体が21兆7194億円に達することから、新電力の規模は5兆2680億円(シェア24.3%)になると予測している。

電力小売市場における新電力シェア
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