厚生労働省は3月2日に開いた「第4回職場における熱中症防止対策に係る検討会」の中で、熱中症防止のための報告書案およびガイドライン案を提示した。
報告書は、2025年12月からの同検討会での議論をとりまとめたもの。同年6月に改正された「労働安全衛生規則」に基づく重篤化防止措置の徹底や、熱中症の罹患(りかん)リスクを低下させる予防策、熱中症対策機器(ファン付き作業服など)への補助金の対象拡大などを盛り込んだ。
対策機器の性能も重視
「熱中症対策機器」については現在、60歳以上の労働者を対象に「エイジフレンドリー補助金 職場環境改善コース(熱中症予防対策プラン)」(※参考PDF)による支援を実施している。しかし、熱中症による休業4日以上の死傷者の7割は60歳未満であることから、対象年齢制限を廃止する方向で検討を進めるべきだとした。
さらに、同省が実施した「建設業アンケート調査」結果によると、熱中症の被災者の約66%がファン付き作業服などの身体を冷却する機能を有する服を着用していたことが判明。ウェアラブル端末により発症が検知されたケースも2%にとどまるため、対策機器の性能評価も合わせて必要になるとしている。また、暑さ指数を測るための「WBGT指数計」についても、日本産業規格(JIS B 7922など)に適合した製品の準備と点検を求める。
スポットワーカーも対象
ガイドラインでは、事業者がその業種・業態に応じて、適切な措置を選択することを想定。具体的な措置として、▽労働衛生管理体制の確立(作業手順・計画の策定、他)▽作業環境管理(休憩場所の整備)▽作業管理(業種・作業別の対応例、他)▽日常の健康管理▽労働衛生教育▽異常時の措置▽その他(スポットワーカー・個人事業者への対応、他)―についてまとめている。
またこの中で、単発・1日単位の「スポットワーク」を利用する労働者に対しても、法令や同ガイドラインに基づく措置を行うことを求めている。さらにスポットワーカーは、常時高温多湿下で働いている作業従事者とは異なり、暑さや環境に適応(暑熱順化)できていないことを念頭に置く必要がある。
他の労働者とは異なる場所で就業する一人親方などの個人事業者に対しては、同ガイドラインに沿った対策や発症予防のための各種支援の活用を自発的に行うよう求める。また、熱中症の症状を自覚した際の連絡先を、あらかじめ定めておくことを推奨する。
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