少子高齢化と人口減少が進むなか、住宅業界、とりわけ地域工務店を取り巻く環境は大きな転換点を迎えている。一方で、高齢者や障がい者を含む多様な人が安心して暮らせる住まいのニーズは、確実に高まり続けている。しかし住宅のバリアフリー化は、いまだ「段差解消」「手すり設置」にとどまり、生活者の実態に即した設計には至っていない。
本連載では、車いすで暮らす一級建築士であり、工務店経営者でもある阿部建設の阿部一雄さんが、当事者としての実感、設計者としての専門知識、そして経営者としての現実感を重ね合わせながら、“現場で本当に役立つ”本物のバリアフリー住宅の考え方と実践手法を解説する。社会貢献と事業性を両立し、地域で選ばれ続ける工務店の新たな価値づくりを探る。(毎月30日号に掲載予定)
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日本は、世界でも類を見ないスピードで少子高齢化と人口減少が進む社会に突入している。人生100年時代が現実のものとなり「高齢になっても、障がいがあっても、住み慣れた地域で暮らし続けたい」という願いは、もはや一部の人のものではない。住宅は、こうした社会構造の変化を真正面から受け止めるべき存在だ。しかし現実には、その変化に十分に応えられているとは言い難い。
一般に「バリアフリー住宅」と聞くと、多くの人が思い浮かべるのは段差の解消や手すりの設置だろう。もちろん、それらは必要不可欠な要素だ。だが、それだけで本当に「暮らしやすい住まい」になっているだろうか。身体状況や生活スタイル、家族関係は一人ひとり異なる。表面的なハード対応だけでは、生活者の実態に即した真のバリアフリーには届かないケースが少なくない。
私は2002年、事故をきっかけに車いすでの生活となり、それ以降・・・
この記事は新建ハウジング2月28日号16面(2026年2月28日発行)に掲載しています。
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