大和ハウス工業が2月26日に公表した「災害の多様化と意識調査」結果によると、避難指示が出されても避難所には行かず、「自宅に留まり、在宅避難生活を送る」と答えた人が半数近く(46.2%)に達していることが明らかとなった。特に50代以上ではその傾向が顕著となっている。
また、災害への備えとして「水」「電気」「耐震」への関心も高まっていることから、災害後も安心して暮らせるレジリエンスの高い住まいが、これからの住まいとして求められていると分析している。

避難指示が出た場合の対応
同調査は、被災経験があり災害への備えをしている20~89歳の男女2678人を対象に実施したもの。調査期間は2025年9月。
役立つ備え 備蓄よりも設備
避難指示が出ていても在宅避難を選ぶ理由については、「自宅の方が安全だから」(58.9%)、「避難所で生活したくないから」(34.9%)といった回答が上位を占めた。さらに「自宅から離れられない」(10.8%)と答えた人の半数以上が「ペットを連れて避難できないから」と答えている。他に「留守宅への盗難や侵入が心配」「家族に高齢者がいる」といった意見も見られた。
在宅避難をする上で不安なことについては、「トイレが使えなくなる(下水道停止)」(67.7%)、「情報が入らない(通信・ネットワーク障害)」(52.2%)、「余震や二次災害の恐れ」(47.7%)、「停電で照明が使えず夜間が危険」(46.6%)などが挙がった。
また、どのように災害に備えている(備えていた)かについては、「食料・飲料水の備蓄」(52.8%)が最多となった。一方で、地震や津波などに被災した際に実際に役に立ったものとして、【水】への備えでは「雨水貯留タンク」(1位・52.4%)、【電気】への備えでは「非常用発電機」(5位・46.9%)、「太陽光パネル」(6位・46.3%)、【安全(耐震)】では「耐震性の高い住まいに住む」(3位・50.2%)などが挙がった。各家庭での備えが進む「食料・飲料水の備蓄」は15位、「モバイルバッテリーの保有」は16位にとどまっている。
繰り返す余震への対策を
同社では、災害後の課題を解決する方法として、【水】【電気】【安全(耐震)】の3つの観点から具体的な設備要件を提示。まず【水】については、調査でも満足度が高かった、トイレ洗浄などに雨水を活用する「雨水貯留タンク」や、床下空間を利用して数日間の飲料水を確保する「飲料水貯留システム」など、断水時でも水を自給できる設備の導入が有効だとした。
【電気】については、最大約11日間の電力と暖房・給湯が確保できる「太陽光発電」「エネファーム(燃料電池)」「蓄電池」「電気自動車(V2H)」の組み合わせを提案。【安全(耐震)】については、同社独自のエネルギー吸収型耐力壁「D-NΣQST」(ディーネクスト)と、この技術を備えた「持続型耐震構造」の住まいを例に挙げ、繰り返す余震に耐え抜く性能がこれからの住まいには不可欠であるとしている。
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