個人向け総合不動産コンサルティングを行うさくら事務所(東京都渋谷区)は1月28日、一般的な木造戸建て(延床約35坪)を対象とした2026年版の修繕費試算を公表した。築後30年間の累計修繕費は1193万円となり、5年前の試算、約876万円から約1.4倍に増加。外装や防水関連を中心に主要項目で約10%前後の価格上昇が進み、戸建て購入者には長期的な資金計画の重要性が一段と高まっている。
同事務所によると、2026年版では、築後30年間の修繕費を年間平均約40万円、月額換算で約3.3万円(約280円/㎡)と試算。マンションの修繕積立金と大きく変わらない水準だとした。30年間の費用1193万円の内訳は外装・構造が906万円、水回り設備が233万円、給湯器などのその他設備が54万円としている。
戸建てはマンションと異なり、修繕積立金制度がなく、施主自ら計画的に資金を確保する必要がある。「積立がない=必要時対応でよい」と誤解されがちだが、修繕コストが上昇している現状では、事前の備えがなければ将来の負担は増大すると指摘した。
今回の試算は予防的メンテナンスを前提とするが、中古戸建てでは雨漏りなど不具合が進行している場合、修繕費が数百万円から1000万円超に達するケースもある。また、契約後に不具合が発覚した場合、修繕費を購入者が負担する事例も少なくない。このため、同社は築年数ごとの修繕費目安を把握し、住宅診断(ホームインスペクション)で専門家が建物状態を確認することが、将来の家計リスクを抑える重要なポイントとなるとしている。

■関連記事
新築戸建ての76%に不具合、指摘は横ばい続く―さくら事務所
築20年以上で傾きの発生率は急上昇―さくら事務所調べ
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。




























