厚生労働省は2月4日に開いた「第3回職場における熱中症防止対策に係る検討会」の中で、熱中症防止のための報告書およびガイドラインの骨子案を提示した。
熱中症防止対策については、2025年6月の「労働安全衛生規則」(安衛則)の改正により、事業者に対して早期発見のための体制整備や重篤化を防止するための手順の作成などが義務化された。同省ではこれらに加えて平時からの健康管理を含めた、より効果的な予防策が重要であるとして、ガイドラインの策定を進めている。
改正「安衛則」効果で死者激減
報告書によると改正「安衛則」の効果により、2025年の熱中症死者数は12人と、前年の29人から大幅に減少した。建設業でも8人から5人に減少している。その一方で記録的猛暑により、休業4日以上の死傷者数は約4割増の1537人に急増。建設業では被災者が2024年の204人から259人に増加した。
熱中症を発災した103事業場を調査したところ、約半数は重篤化防止策を詳細に定めていた。また、建設業1100件を対象とした調査でも、7割弱の被災者がファン付き作業服などを着用していたほか、当日の体調も約4割は「問題なし」としていた。これらから既存の装備や体調管理だけでは、熱中症が防ぎきれない実態がうかがえる。

職場における熱中症による労働災害の発生状況
業種別に対策を選択
新たに作成するガイドラインでは、既存の「基本対策要綱」(PDF)をベースに、2025年に実施した「STOP!熱中症クールワークキャンペーン実施要綱」(PDF)の内容を統合。業種・業態に応じて対策を選べるよう包括的なものとする。
主な項目として、WBGT値(暑さ指数)に基づくリスクアセスメントと、その結果に応じた措置として、休憩場所の整備や作業時間の短縮、作業前の身体冷却(プレクーリング)などについて記載する。さらに発注者による工期・納期などへの配慮や、一人親方への対応なども留意事項として盛り込まれる。

ガイドラインの主な項目(案)
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