私が構造計算を覚えて一番よかったなと思うことは「伏図を描けるようになったこと」です。構造計算によって梁が小さく、柱が少なくなる架け方を考えるのはパズルを解く感覚に似ていて面白いです。やがて、「どうしたらもっと現場での施工が簡単になるのだろう」と考えるようになりました。最初は、建て方直後の合板の敷き方・張り方といった作業性の向上を考えていましたが、今では造作工事の下地となる柱や梁を仕込み、墨出しや下地入れといった作業手間を省くことまでできるようになりました。今回は、家具下地として使われた柱や梁を紹介していきます。
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鈴木 淳 すずき・じゅん ネイティブディメンションズ一級建築士事務所 主宰 |
1973年新潟市生まれ。数寄屋建築、ツーバイフォー工法、接合金物工法などの設計経験を経て2008年に独立。構造・温熱・意匠を一体化した「小さい家」の設計が強み。2018年には地元建築事業者とともに勉強会「住学(すがく)」を共同創設。以降、得意分野を生かしたコラボやサポートなども手がける。 現在、新潟県建築士会新潟支部支部長、新木造住宅技術研究協議会(新住協)新潟支部副支部長も務める。昨年7月には、待望の孫が生まれおじいちゃんになる。 |

[写真1]キッチン下収納は「とりあえず入れてしまえ」でブラックボックスになりがち。使い勝手の良い収納にすると、整理整頓の習慣がつく
Chapter 9
大型パネル工法を用いた規格住宅
脚のないキッチン
弊所では5年ほど前からキッチン下の収納に扉を付けない設計が増えています。扉の分コストを下げられる、ものが探しやすくなる、半乾きのままでも調理器具を片付けられる、などの理由からです[写真1]。
収納は平台車とワイヤーバスケットの組み合わせで自由にレイアウトできる工夫をしています。キッチン下収納に扉を付けない設計をする場合、システムキッチンのように天板を支えるための仕切り板があるとレイアウトの自由度が低くなりますし、入隅が増えて掃除が面倒です。そこで、梁の仕口金物を使って片持ち梁を入れておくことで・・・・
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