【Q&A】工務店がBIMを活用するには？

“今こそ工務店がBIMを導入すべき”と言われても、BIMで何ができるのか、BIMで業務がどう変わるのか、見当がつかない工務店も多いはず。日本BIM協会代表理事・峰設計代表取締役の崔峰云さんに、疑問をぶつけてみた。

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Q1. BIM導入で工務店の業務フローはどう変わる？

A. BIM導入後の業務フローは、設計から施工、維持管理まで、全体的に再構成される。

基本設計では、従来の「手描きプランをJW-CADで図面化する」流れに代わり、外部委託または社内のBIM担当がモデルを起こす。手描きプランをBIMで立体化することで、壁芯・開口・階高・屋根勾配などの骨格情報を早期に確定し、立体的な整合確認で後工程の手戻りを減らす。

実施設計では、JW-CADで詳細図を描きつつBIMモデルを参照して整合を確認する。現状では、「BIMで確定し、JWで詳細化する」役割分担が現実的だ。

積算では、BIMモデルから面積・体積・開口部などのデータを自動抽出できるため、作業は数量を拾う工程から、内容を確認・調整する工程へと変化する。

施工では、現場監督や購買担当がBIMを使い、梁・階段・配管の取り合いを事前に確認。現場ではタブレットなどで3Dモデルを参照することで、理解と伝達の精度が高まる。

竣工後は、完成モデルを竣工モデルとして保存し、メーカー名・品番・保証期間などの情報を追加する。これにより、図面・仕様書・写真が分散していた情報が一元管理され、維持管理に生かせるデータ資産となる。

Q2. BIMはどこまでつくり込めばいい？

この記事は新建ハウジング10月20日号2・3面（2025年10月20日発行）に掲載しています。

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