来春から建築確認において、BIM(Building Information Modeling)の活用が始まるが、大多数の工務店にとってBIMは、まだまだ縁遠く感じるものではないだろうか。しかし、設計・積算・施工・維持管理を一貫してつなぐBIMが持続可能な経営を支える“実務基盤”になる日は近い。日本BIM協会代表理事の崔峰云さんに、工務店にとってのBIMの可能性を聞いた。
《関連記事》【Q&A】工務店がBIMを活用するには?(新建ハウジング10月20日号2-3面)
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崔 峰云 サイ ホウウン |
中国生まれ。5歳から15歳まで日本で育ち、その後中国の大学で建築学を専攻。卒業後、建築学研究の体系が最も成熟している日本での学びを志して再来日し、東京大学大学院 工学系研究科 建築学専攻 修士課程を修了。2018年に峰設計株式会社を設立し、建築業界のDX推進を掲げてBIM導入支援、モデリング業務、運用体制構築などを展開。これまでに260件を超えるBIM案件を手がけ、国土交通省および東京都庁のプロジェクトにも参画している。2020年代初頭には、BIMの標準化と人材育成を目的に一般社団法人日本BIM協会を設立し、代表理事としてBIM資格制度「BIMクリエイター試験」の創設・運営を主導している。 |
―BIMを導入する最大の利点は。
私はBIM導入の最終目的は、導入することそのものではなく、日々の業務をより効率的かつ確実にすることにあると考えている。
最大の直接的な効果は、現場での手戻りや調整の削減だ。BIMは建築前に干渉や不整合をデジタル上で正確に把握できるため、従来は現場で発覚していた梁・階段・設備の干渉を設計段階で修正できる。結果として、着工から竣工まで納まりが整合した状態で進められれば、労力とコストを確実に圧縮できる。
さらに、BIMの価値は図面を立体化するだけにとどまらない。単一のモデルに・・・
この記事は新建ハウジング10月20日号1面(2025年10月20日発行)に掲載しています。
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