東京カンテイ(東京都品川区)が12月8日に発表した11月の首都圏における新築一戸建て(土地面積100㎡以上300㎡以下)の平均価格は、前月比1.2%減の4742万円と下落に転じた。神奈川県の下落と戸数増加が影響したとみられる。前年同月は全都県で引き続きプラスの水準で推移している。
東京都は2.0%増の5877万円と連続上昇。東京23区の大幅上昇が影響した。神奈川県は6.2%減の4987万円と4カ月ぶりに下落。埼玉県も2.8%減の3940万円と下落に転じた。千葉県は0.8%増の4093万円と連続上昇した。
都市別では、東京23区が前月比14.7%増の1億373万円と前月の反動などから大きく上昇。都心エリアの高額事例や他エリアの上昇が価格をけん引した。前年同月比は、2024年11月が連続下落していたため20%超えとなった。
都下は0.7%減の5196万円と下落し、戸数は連続10%超と大きく増加した。横浜市は5831万円(1.0%増)と反転上昇。川崎市は6023万円(8.0%減)と5カ月ぶりに下落したが、前年同月比はプラスを維持している。相模原市は4200万円(11.9%減)、千葉市は3964万円(0.4%減)、さいたま市は4378万円(5.4%減)と郊外都市はすべて下落した。
近畿は3カ月連続上昇、中部は名古屋市が高水準に
近畿圏は、前月比0.8%増の3831万円と3カ月連続で上昇した。大阪府は3994万円(3.9%減)と連続下落し4000万円を割り込んだ。前年同月比もマイナスに振れた。一方、兵庫県は3911万円(1.4%増)と上昇し、2014年4月の集計開始以降最高価格を更新した。神戸市・西宮市で高額事例がみられた。京都府は4004万円(0.5%増)と3カ月ぶりに上昇。都市別では、大阪市(2.6%増)、神戸市(0.5%増)、京都市(12.7%増)が上昇。堺市(7.2%減)は、前月・前年同月ともに下回った。
中部圏は、前月比2.0%増の3563万円と連続上昇。愛知県は3764万円(2.2%増)と連続上昇し、前年同月比はいずれもプラスの水準を維持している。名古屋市は4744万円(3.5%増)と連続上昇。千種区の価格が上昇し、集計開始以降の最高価格を更新した。
宮城県は3636万円(6.3%増)と上昇に転じたが、前年同月は依然下回っている。仙台市は4100万円(8.5%増)と上昇した。
福岡県は3743万円(2.4%増)と連続上昇。戸数は福岡市や筑紫野市、大野城市などで増加した。福岡市は4388万円(0.4%増)と小幅ながら連続上昇した。

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