総務省消防庁は7月8日、住宅用火災警報器の広報の一環として、テレビアニメ『怪獣8号』(テレビ東京系列)とタイアップしたことを発表した。火災警報器の設置義務化から10年以上が経過したことから、広報用のポスターを作成し、10年経った機器を交換するよう呼び掛けている。
『怪獣8号』は、架空の日本を舞台とした怪獣バトルアクション。2024年春の第1期の放送が好評を博し、7月19日から第2期の放送開始が決定した。

住宅用火災警報器の広報用ポスター
設置率8割 被害低減に効果
住宅用火災警報器の設置は、新築住宅では2006年、既存住宅では2011年6月に義務化。2025年6月1日時点の設置率は84.9%となっている。
消防庁が2020年から23年にかけて実施した調査によると、火災100件当たりの死者数は、警報器の「設置なし」が12.3人だったのに対し、「設置あり」は6.2人(約0.5倍)。焼損床面積は「設置なし」が65.5㎡だったのに対し、「設置あり」は27.4㎡(約0.42倍)となるなど、火災被害の低減に大きく貢献している。
しかし、設置義務化から10年以上が経過したことから、点検の不備による電池切れや内部センサーの故障などにより、火災時に作動しなくなる可能性が指摘されている。
交換の目安は10年
そこで今回、「火災から命を守れ 住宅用火災警報器の設置を」―を標語に掲げた『怪獣8号』とのタイアップキャンペーンを実施。警報器の設置だけでなく、定期的な交換を行うよう呼び掛けている。
警報器交換の目安は10年で、少なくとも年2回は点検を実施する必要がある。また、新しく交換する際には、連動タイプや補助機能の付いた警報器など、高性能な機能を兼ね備えた機器への交換を推奨している。

家庭用警報器の点検・交換について(消防庁HP)
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。





























