総務省・消防庁が1月20日公表した2025年版「消防白書」によると、2024年に発生した出火件数は3万7141件で、前年比で1531件の減少となった。このうち住宅火災の件数は1万1173件で、前年から188件減少している。内訳は「一般住宅」が7817件、「共同住宅」が3766件、「併用住宅」が256件。住宅火災による死者数は1030人で前年より7人増加し、2021年以降は増加傾向が続いている。
警報器の条例適合率6割強
住宅用火災警報器の設置率は年々上昇。25年6月1日時点での設置率は全国で84.9%となった。その一方で、条例で設置が義務付けられている箇所のすべてに火災警報器を設置している世帯は、65.8%にとどまっている。さらに設置義務化から10年以上経過し、機器の寿命や電池切れが課題となっている。
都道府県別の設置率で最も高かったのは「福井県」の94.0%。次いで「宮城県」(93.3%)、「京都府」(91.9%)、「新潟県」(90.4%)、「神奈川県」(89.8%)の順となった。それに対して「沖縄県」(65.4%)、「高知県」(74.3%)、「青森県」(75.2%)などでは、やや低い水準となっている。
火災予防に関する項目では、従業員などが常駐しない宿泊施設が増加していることを踏まえて作成した「関係者不在の宿泊施設における防火安全対策ガイドライン」(25年3月策定・PDF)を紹介。火災を未然に防ぐための対策や、火災発生時の応急対策について示している。
林野火災、空地確保で延焼防止
特集では岩手県大船渡市、愛媛県今治市、岡山県岡山市で発生した林野火災について、災害の概要と被害状況、今後の予防や警報の在り方などをまとめた。このうち大船渡市の林野火災では、住家90棟(うち全焼54棟)を含む建物被害が発生。今治市では住家5棟が被害に遭った。
今後の対応策では、林野火災の発生原因の大半が人為的な要因によることを踏まえ、たき火や火入れの把握や火の取扱いへの注意喚起を強化する。さらに火災の被害が居住地にも及んでいる現状から、建物の防火対策の推進や空地の確保などまちづくりによる事前対策、林野に近接する居住地域に視点を置いた消防計画の作成などを推進する。
なお、24年中の林野火災の件数は831件で、前年から468件減少。損害額は7億3653万円で、同6億1134万円増加した。

林野火災の状況
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