建設DXソリューションを提供するクアンド(福岡県北九州市)は1月29日、同社の遠隔支援ツール「SynQ Remote」(シンクリモート)を活用した建築確認検査の先行事例を公開した。
国土交通省の指定確認検査機関であるハウスプラス住宅保証(東京都港区)における1年半以上の本格運用を通じて、検査品質を維持しながら大幅な業務効率化が図れることを実証している。
「シンクリモート」は、建設現場などでのリモート検査を可能とするビデオ通話ツール。ビデオ映像を使った会話にとどまらず、「ポインタ表示」や手書きの線などで指示を行う「お絵描き機能」により直感的な意思疎通を可能とする。また、会話の内容をAIが自動で文字に起こし、報告書や議事録を作成する機能なども搭載している。

国土交通省では、生産性向上や働き方改革に資する取り組みとして、建築基準法に基づく完了検査などの遠隔実施を推進している。遠隔検査の類型は、現場担当者がリモートで立ち会う「リモートA」、検査者がリモートで検査を行う「リモートB」、検査者・現場担当者がともにリモート参加する「リモートC」の3種類に分類。ハウスプラス住宅保証(以下、ハウスプラス)では「シンクリモート」の導入により、複数エリアで「リモートB」による検査(法適合性判断)を行っている。
検査員の稼働効率が向上
ハウスプラスでは遠隔検査の導入により、検査員の稼働効率が飛躍的に向上。検査可能な件数はこれまで、移動を含めて2日間で1~2件だったが、半日で2~3件の実施も可能となった。さらに検査可能なエリアが拡大したことで、機会損失の抑制にもつながった。費用面についても、スマートフォンの活用による運用を主体とすることで、大規模に導入した場合のコストや教育負担が抑えられる。
対面と同程度の品質を維持するための工夫として、現地の補助員(撮影担当)と有資格検査員の役割を分担。同一の担当者が継続して担当することで、撮影時に検査のポイントとなる箇所を正しく捉えることを可能とした。検査時間についても対面検査と同様に30分程度を確保し、品質の維持に努めている。
ハウスプラスは今後の展開として、事業者も遠隔で参加する「リモートC」の導入検討に入った。実現すれば現場監督の移動負担が軽減するなど、更なる効率化が見込める。

リモート検査時の表示画面
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