新聞紙を原料とするセルロースファイバー断熱材の施工団体・日本セルロースファイバー断熱施工協会(JCA)は6月20日、設立25周年記念総会を山口県下関市で開いた。全国から会員26社が参加。CO2排出削減や吸音性など、同断熱材の特徴を生かした市場展開の可能性について見通しを共有した。
同協会は、セルロースファイバー断熱材の国内主力メーカーであるデコス(山口県下関市)の「デコスドライ工法」に基づく、施工技術者や中小工務店など約60社が加盟する任意団体。日本の断熱材市場におけるセルロースファイバーのシェアは依然として僅かだが、協会は、省エネ基準適合義務化や住まい手の断熱水準への関心の高まりを追い風に、今後も堅調な需要が続くとの見方を示した。

JCA25周年総会で挨拶する安成信次会長(20日、山口県下関市)
総会では、会員59社による2024年1月〜12月の出荷実績の見込みが報告された。全国での採用棟数は2021棟と推定され、同期間中に着工された在来軸組工法に対するシェアは1.32%となっている。地域別では、四国が3.7%、中国3.3%、九州3.2%と比較的高い一方で、関東および関西は0.9%、北陸中央(山梨を含む6県)では0.5%と、エリアによる差が見られた。
また、直近の24年1月〜5月における会員全体の出荷量は、前年同期比112%と堅調に推移し、同期間の在来軸組工法に対するシェアも1.44%に上昇。要因として「新規採用先の拡大」「一部採用から標準採用への移行」「標準採用先での受注の好調」「施工厚みの増加」などが挙げられた。
脱炭素・高性能賃貸で再評価の兆し
今後の見通しとして、セルロースファイバー断熱材(CF)への追い風となる要素がいくつか示された。ひとつは・・・
この記事は新建ハウジング6月30日号10面(2025年6月30日発行)に掲載しています。
※既に有料会員の方はログインして続きを読む
有料会員になると、全ての記事が読み放題
有料会員
定期購読&会員サービス全てが利用可能! |
試読会員
「フルスペック」の有料会員を1ヶ月無料でお試し! |
デジタル会員・・・一部記事が閲覧可能! 会員登録する |
有料会員でできること✓
✓ | バックナンバー3年分が読み放題 |
✓ | DIGITALオリジナル記事が読み放題 |
✓ | クローズドのセミナー・スクールに参加できる |
有料会員向けおすすめ記事
![]() |
![]() |
住宅1本足からの脱却 移転を機に転換、多業種を手掛ける理由 | 改正後の確認申請仕様で通す?ちゃんと計算する? |
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。