三井住友信託銀行グループの「三井住友トラスト・資産のミライ研究所」はこのほど、住宅ローンに関する意識調査の結果を発表した。調査では、住宅ローン返済中の利用者のうち3人に1人(35.4%)が「住宅ローンに関して後悔している」と回答し、住宅購入後の資金計画に課題がある実態が浮き彫りとなった。
後悔の内容として最も多かったのは「借入金額を少なくすればよかった(30.1%)」、次いで「頭金の割合を多くすればよかった(24.9%)」、「借入期間を短くすればよかった(16.7%)」となった。また、「保障内容(疾病保障特約など)を充実させればよかった(13.8%)」も上位に挙がった。これについて同研究所では、借り入れ後に自身の健康リスクへの意識が高まり、「より手厚い保障を事前に検討すべきだった」と感じるケースが少なくないと分析している。

※回答者数:1991年以降に住宅ローンを借入れて返済中かつ後悔している方432名 *疾病保障特約など
「借入形態(単独ローンかペアローンか)」に分けて分析を行ったところ、「後悔あり」は、単独ローンでは36.2%だったのに対し、ペアローンでは41.6%とより高い割合になった。

※回答者:住宅ローン借入経験者 ※「わからない」については除く
ペアローンを組んだ人の後悔の内容については、「ペアローンではなく単独ローンにすればよかった(22.4%)」が最も多く、5人に1人はペアローンで借り入れたこと自体に後悔していることが分かった。
同研究所では、住宅ローンを検討する際、「どうすれば借りられるか」「どれだけ有利な条件で借りられるか」といった点に目が向きがちだが、「どのように返していくか」という視点も忘れずに持つことが大切だと指摘している。
調査は、全国の18~69歳(金融・調査・マスコミ・広告従事者を除く)に今年1月、ウェブにて行ったもの。有効回答数1万1435件。
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