カーディフ生命保険(東京都渋谷区)は、全国2500人を対象に「第7回生活価値観・住まいに関する意識調査」を実施、その結果を公表した。物価高への不安が約9割に達するなか、未購入者の住宅購入意向は37%と過去5年で最多を記録。特に20代では51%が購入を前向きに検討していることが分かった(下グラフ)。
住宅ローンの返済期間については、理想と現実の乖離が鮮明に。実際の返済期間は「30年以上」が55%を占める一方、理想は「20年以内」が54%と過半数を占めた。短期返済を望む理由としては「老後にローンを残したくない」が最多。若年層では「投資や貯蓄に回したい」「ライフイベントに備えたい」との回答も目立った。
住宅購入後の後悔では、「団体信用生命保険の特約を付ければよかった」が6年連続で首位。その理由は「事故や病気への不安が高まっているから」が29%で1位。2位は「災害・感染症など社会的リスクが増えているのを実感したから」(28%)、3位は同率で「失業への不安が高まっているから」(23%)、「途中加入ができないと知ったから」(23%)だった。特約を付けなかった理由は「選び方が分からなかった」「特約自体を知らなかった」など、情報不足が主な要因とみられる。
働き方に関する意識では、就業意向のある人の88%が「60歳以降も働きたい」と回答しており、理由は「生活費のため」が最多。一方、早期離職を望む割合は20~30代で44%と他世代より高かった。
過去にやっておけばよかったこととしては、全世代で「資産形成・貯蓄」が最多。住宅ローン利用者に頭金とせず、ほかに購入したかったものについても「資産運用」が21%で1位となった。
今回の調査を受け、同社の中村望社長は長引く物価上昇などで人々が日々の暮らしに不安を抱える中でも、住宅購入意欲が過去5年で最も高まっていることが明らかになったと分析。その上で、ローン返済や保障に関する知識不足が後悔につながっていると指摘している。
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