住友林業(東京都千代田区)は11月26日、同社が開発した木被覆鉄骨部材「木ぐるみHB」柱に関するライセンス契約を集成材メーカー3社と締結し、11月から製造販売を開始したと発表した。自社開発部材をライセンス契約で販売するのは今回が初となる。
これにより、同社が設計・施工に関わらない物件でも、齋藤木材工業(長野県小県郡長和町)、志田材木店(新潟県長岡市)、藤寿産業(福島県郡山市)の3社を通じて、「木ぐるみHB」柱を活用した中大規模建築物件の設計、施工が可能となる。

「木ぐるみHB」柱(I字形状)は、1時間耐火構造の国土交通大臣認定を9月に取得。カラマツ材とスギ材の二層構成で燃え止まり効果を高め、木材のみの被覆で耐火性能を実現し、環境負荷低減に貢献する。同部材は被覆パーツをL字形からシンプルなI字形に改良したもので、木材加工数・接着工程を削減することで製造コストを約20%削減した。被覆形状の改良により、建築現場への運搬性や施工性も向上している。
同社はライセンス契約により、鉄骨部材を木で被覆した「木ぐるみHB」の販路を拡大し、オフィス、教育施設など中大規模建築物での活用を加速。集成材メーカーと連携し木材利用と持続可能な資源循環を促進するとしている。
今後は、1.5時間耐火大臣認定取得を目指し、鉄骨造やRC造の木質化に取り組んでいく。また、「木ぐるみHB」以外の開発部材についても順次ライセンス契約を拡大する予定。

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