東急(東京都渋谷区)、住友林業(東京都千代田区)、再生建築研究所(東京都渋谷区)の3社はこのほど、「池谷家古民家周辺不動産活用プロジェクト(仮称)」の一環として、東急新横浜線綱島駅前の木造商業施設2棟の新設工事に着手した。施設に先駆けて築168年の建造物「池谷家住宅主屋」の改修にも着手しており、歴史的資産を継承しながら駅周辺のさらなる活性化を目指す。開業は2026年下期を予定。

商業施設の完成イメージパース
同プロジェクトは、開発が進む新綱島駅前の敷地内に建つ池谷家住宅主屋を囲むように低層の商業施設を新築するもの。東急が事業コンサルタント、住友林業が設計施工、再生建築研究所が全体監修および古民家改修工事の設計監理を担当する。
池谷家住宅主屋は2024年1月に横浜市認定歴史的建造物に認定され、11月には横浜市認定歴史的建造物の指定を受けている。店舗や事務所として利用することを想定し、外観や意匠、間取りを極力維持しながら改修を進めている。住友林業の設計施工による木造商業施設は木造2階建てで、軒下空間や連続する木の柱など、伝統的な建築の要素や、あらわしとした外部の構造柱によって池谷家住宅主屋との調和を図る。また資材調達から解体時までのCO2排出量「エンボディドカーボン」および炭素固定量を、CO2排出量算定ソフト「OneClickLCA」で算定し、環境配慮型の木造建築を目指す。
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