三井ホーム(東京都江東区)は6月1日の改正労働安全衛生規則施行を受け、現場での熱中症対策として上棟が完了した現場における仮設エアコン設置の標準化に取り組む。現在は千葉県内のほぼ全ての現場に設置を完了。東京エリアにおいても順次導入を進める。
仮設エアコンの設置で、夏でも窓を閉め切ることが可能になり、内部工事と外部工事の同時進行による工期の短縮にもつながる。現場からは「従来のスポットクーラーや冷風機対策とは比較にならないほど快適で、作業効率も向上した」いった声が上がった。加えて、汗の付着やクロスの伸縮による品質低下の防止や、休憩時に職人が集まることによるコミュニケーションの活性化など、環境改善以外の効果も指摘されている。

仮設エアコンの設置イメージ。従来対策とは比較にならないほど快適で、作業効率も向上したとの声も
同社では、職人らの健康を守ることが「業界の持続的な発展と安全で質の高い建築物の提供につながる」とした。仮設エアコン標準化の取り組みを「建設業界全体の労働環境改善に貢献する重要なCSR活動の一環」と位置づけ、快適、かつ生産性の高い作業環境の実現を目指す。
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