東京カンテイ(東京都品川区)が7月24日に発表した6月の首都圏における中古マンション70㎡あたりの平均価格は、前月比3.0%増の5851万円で、11カ月連続の上昇となった。
東京都は2.6%増の8826万円と14カ月連続で上昇。神奈川県は4015万円(2.0%増)と集計開始以来初の4000万円台に達した。埼玉県は3013万円(1.8%増)、千葉県は2816万円(0.9%増)と上昇し、前年同月比の上昇率が軒並み拡大した。首都圏全域の強含みと東京都の事例シェア拡大が全体の価格を押し上げている。
都市別では、東京23区が前月比2.4%増の1億333万円と14カ月連続で上昇した。都心部の高額な築浅物件の増加もあり、前年同月比の上昇率は40%近い。都心6区は0.5%増の1億6415万円と29カ月連続で上昇。直近4カ月は周辺エリアも含め全域でプラスを示しているが、都心部で在庫増加による価格改定の動きが広がり、上昇トレンドにブレーキがかかり始めた。
横浜市(1.8%増)は4カ月連続上昇、さいたま市(2.3%増)と千葉市(1.8%増)も続伸し、千葉市は4カ月ぶりに前年同月を上回った。
近畿は2カ月ぶりに上昇、大阪市は初の5000万円台に
近畿圏は、前月比1.9%増の3128万円と2カ月ぶりに上昇。主要エリアの強含みにより、直近ピークの4月を上回った。大阪府は築浅事例の増加もあり3600万円(2.5%増)と昨年末から上昇基調を維持している。一方、兵庫県は2484万円(0.9%増)と上昇に転じたが、4月の水準には届かなかった。
都市別では、大阪市が5154万円(3.5%増)と7カ月連続で上昇し、集計開始以来初の5000万円となった。市中心部は8007万円(2.8%増)と18カ月連続で上昇。23区と同様、高額な築浅物件が水準を大きく押し上げており、前年同月比は37.2%増と都心部を上回った。神戸市(1.6%増)は2カ月ぶりに上昇したが、4月の水準は下回っている。
中部圏は前月比0.2%増の2333万円と7カ月連続で上昇。愛知県は0.4%減の2454万円と下落に転じた。前月比はそれぞれ異なる動きを見せたが、前年同月比はいずれも4%台前後となった。名古屋市は2912万円(0.9%減)と2カ月ぶりに下落した。3月以降、前月比・前年同月比(5%台)ともに現水準で安定している。市中心部の前年同月比は6%増と、他都市圏中心部に比べ伸び悩んでいる。

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