東京カンテイ(東京都品川区)が6月23日に発表した5月の首都圏における中古マンション70㎡あたりの平均価格は、前月比2.6%増の5679万円で、10カ月連続の上昇となった。
東京都は3.5%増の8599万円と13カ月連続で上昇し、前年同月比の上昇率も拡大。強含みや事例シェア拡大などで首都圏の価格をけん引している。神奈川県は3936万円(1.4%増)、千葉県は2791万円(0.8%増)と堅調に推移する一方、埼玉県は横ばいの2960万円と緩やかな上昇傾向が一服した。
都市別では、東京23区が前月比3.1%増の1億88万円と13カ月連続で上昇し、集計開始以降初の1億円台に達した。春の商戦期は過ぎたが、築浅化などで比較的高い上昇率を維持した。都心6区は1.7%増の1億6341万円と28カ月連続で上昇。直近3カ月は周辺エリアも含め全域でプラスを示しているが、都心部や城南・城西エリアはやや築浅化したが上昇率は縮小した。
横浜市(2.3%増)が上昇傾向で推移し、さいたま市(1.7%増)と千葉市(1.1%増)もプラスに振れたことで3月の水準を上回った。
近畿は4カ月ぶりに下落、中部は6カ月連続上昇
近畿圏は、大阪エリアの事例シェア縮小により前月比1.0%減の3070万円と4カ月ぶりに下落。大阪府は横ばいの3513万円と築古事例がやや増加したが高水準を維持した。一方、同様にやや築古化した兵庫県は2461万円(1.5%減)と3カ月ぶりに下落した。
都市別では、大阪市が4982万円(3.4%増)と6カ月連続で上昇し、前年同月比も24.8%増まで拡大。市中心部は7791万円(3.5%増)と17カ月連続で上昇し、前年同月比は35.4%増と都心部に匹敵する高水準を示した。神戸市(2.6%減)は、前月の反動から大幅に下落したが、3月を上回る水準は維持している。
中部圏は前月比0.9%増の2329万円、愛知県は0.9%増の2465万円といずれも6カ月連続で上昇し、年初以降前年同月を上回る水準で推移している。名古屋市は2939万円(1.9%増)と2カ月ぶりに上昇し、直近の最高値を更新。3月以降、前年同月比は5%台で推移している。
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