ビジネス向けコミュニケーションツール「LINE WORKS」などを提供するLINE WORKS(東京都渋谷区)は、建設現場の施工管理・現場作業員・職人ら1071人を対象に「建設現場の業務課題と実態に関する調査」を実施した。調査では、建設業界における慢性的な人材不足に加え、現場業務におけるアナログな業務運用の課題が浮き彫りになった。
企業が抱える課題として最も多かったのは「人材不足」で、回答者の72%が指摘。続いて「人材育成の遅れ」が44%と、将来的な担い手の確保や育成に対する不安が強く表れる結果となった(下グラフ)。
現場で負担を感じている業務では、「工程や作業スケジュールの調整に時間がかかる」(42%)が最多。次いで「現場立ち会いにより事務作業が後回しになる」(33%)、「協力会社との連絡調整や資料の共有に時間を要する」(32%)が続いた。人材が限られる中での業務分散が進まず、特定の担当者に業務が属人化している実態が明らかとなった(下グラフ)。
ファイル共有はいまだPC・USBが主流、クラウド活用は2割にとどまる
資料やファイルの管理・共有手段については、「自分のPCやUSBメモリで行っている」が最多の44%。一方で、クラウドによる管理・共有はわずか22%にとどまり、現場のデジタル化が進んでいない現状が浮かび上がった(下グラフ)。
また、「過去の資料が探しづらい」(43%)、「外出先から確認・編集できない」(39%)といった声も多く、資料管理に1日平均60分を費やしているという結果となった(下グラフ)。
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