日本ウッドデザイン協会(隈研吾会長)は10月10日、木材を活かした優れたデザインを表彰する「ウッドデザイン賞2025」の受賞者を発表した。
同賞は、木を使うことで社会課題の解決を目指す活動を「ウッドデザイン」と定義し、木の良さや価値をデザインの力で再構築することを目的として、2015年から毎年開催。優れた建築・空間や製品、活動や仕組み、研究などを評価・表彰している。
今年は6月20日から7月31日まで作品を募集し、応募総数327点の中から206点が選ばれた。この中から最終審査を行い、11月10日に最優秀賞(4点)、優秀賞・奨励賞(数点)を発表する予定だ。受賞作品は、12月10~12日に開催される「エコプロ2025」(東京ビッグサイト)に展示する。

受賞作品の一部
(左上から)「EBINAXCITE」(エビナックスサイト)/「NISHIGAWA TERRACE」(ニシガワテラス)/「エバーフィールド木材加工場」/「ユニゲート/ユニゲートS(ウッドタイプ)」/「NANT仙台南町」/「無印良品イオンモール橿原 Open MUJI」
戸建・注文住宅でも受賞作
「建築・空間分野」(115点受賞)のうち、木を活かして質の高いライフ&ワークスタイルを提案する「ライフスタイルデザイン部門」では、2025年日本国際博覧会の「大屋根リング」(大阪府)をはじめ、エビナックス社の新社屋「エビナックスサイト」(東京都)、エバーフィールド社の木材加工場「エバーフィールド木材加工場https://ever-field.com/visit/efb/ 」(熊本県)などが受賞した。
戸建・注文住宅では、「定納山の家」(野村亮介建築設計事務所・愛知県)、「喜連川の家」(中山大輔建築設計事務所、平政工務店・栃木県)、「折れ屋根の家」(石崎建築設計・静岡県)、「上水沿いの家」(ことこと設計室・東京都)、「堆積する家」(小松拓郎・東京都)などが選ばれた。
心身を健やかにしWell-being(ウェルビーイング=幸せ)の実現を期待する「ハートフルデザイン部門」では、「朴の家」(共栄ハウジング・宮城県)、「あなたなら、何に使いますか?」(住友林業ホームテック・東京都)が受賞した。
森林・林業や地域・社会の持続性の向上を目指す「ソーシャルデザイン部門」では、「ニシガワテラス https://nishigawa-terrace.com/ 」(岡山県)などが受賞した。同施設は県産のヒノキを利用することで、地域産業の活性化と運搬距離の短縮によるCO2削減に貢献している。
新工法なども対象に
新たな構造・構法・工法の技術を提案する「技術・建材分野」(22点受賞)では、「丸太打設軟弱地盤対策&カーボンストック工法」(住友林業、ミサワホーム他)、間伐材耐火外壁「カンタイパネル」(大和ハウス工業、フジタ他)、「ウッドフェンスのストレートピン工法」(ナベ企画)などが選ばれた。

「ウッドデザイン賞2025」の概要
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