YKK AP(東京都千代田区)はこのほど、「YKK AP環境報告書2025」を発行した。第6次中期環境事業計画(2021~2024年度)の最終年にあたる2024年度は、2013年度比で自社CO2排出量37%削減、水使用量35%削減を達成するなど、主要テーマで成果を上げた。
住宅分野では、アルミ窓に比べ冷暖房効率を高める高断熱窓の普及により、CO2削減貢献量は2020年度比で175%に拡大。2024年7月には国産ヒノキ集成材を用いたトリプルガラス木製窓「APW651 大開口スライディング」を発売し、さらなる高性能窓の普及を進めている。
資源循環の取り組みでは、製造工程で発生するアルミ端材のリサイクル率100%を継続。リサイクルアルミ使用比率は56%に上昇し、樹脂端材の再利用率も67%まで高めた。使用済み樹脂窓の回収・再資源化にも参画し、“マドtoマド”リサイクルの実用化を目指している。
同社は2050年に「ライフサイクル全体で環境負荷ゼロ」の実現を掲げる。2025年度には黒部製造所の太陽光発電を活用し「ZEB」達成を計画。創エネ導入量を合計1万8200kWまで拡大し、CO2削減1万700tを目指す。
魚津彰社長は「窓で断熱」に加え「窓で発電」を実現し、持続可能な街づくりに貢献するとしており、今後も住宅・建材業界に向けた環境技術の強化を進める方針だ。
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