YKK AP(東京都千代田区)と富山大学(富山市)は2025年6月1日、富山大学 先進軽金属材料国際研究機構 先進アルミニウム国際研究センターに「アルミ再生・循環システム工学(YKK AP)共同研究講座」を設置した。
YKK APは、ビジョン「Evolution 2030」の柱に「地球環境への貢献」を据え、2030年度までに国内のアルミリサイクル率100%を目指している。
アルミリサイクル率の向上には、市中から回収される多様なアルミニウム合金スクラップから不純物を効率的に除去する技術や、除去しきれない不純物を含んだ状態でも材料として高い特性を発揮させる技術の確立が不可欠だという。
こうした課題解決に向けて、軽金属材料の研究、特にアルミニウム分野で高度な技術・学術的知見を有する富山大学に共同研究講座を設置。
「アルミ再生・循環システム工学(YKK AP)共同研究講座」の講座名で、2027年9月末までの期間、以下3点について研究を進める。
1.アルミニウム合金スクラップからの不純物分離プロセス
富山大学で考案されたアルミニウムアップグレードリサイクル技術の実用化に向け、不純物を分離するプロセス効率化技術の構築に取り組む。
2.不純物を含むアルミニウム材料の特性改善
市中アルミリサイクル工程で発生する不純物を多く含む材料の特性改善や新たな用途開発を試みる。
3.アルミリサイクル工程のエネルギー削減
塑性加工技術を使ってリサイクルプロセスのエネルギー削減につながる押出形材の製造技術を研究する。

富山大学 先進アルミニウム国際研究センター
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