中電工業(広島県広島市)、中国電力(同)、YKK AP(東京都千代田区)は、ペロブスカイト太陽電池を用いた建材一体型太陽光発電(BIPV)の実証実験を、広島市南区出汐の地域交流広場「ヤマヤマミタ」で開始した。現地に設置した実証実験ハウス「HIROSHIMA ZERO BOX」はYKK APが開発したもので、同社として西日本への設置は初となる。
HIROSHIMA ZERO BOXは、既存ビルに内窓タイプの建材一体型太陽光発電を設置するための発電性能や実用性の検証を主目的とする実証ハウスで、寸法は長さ約6.0m×幅約2.5m×高さ約3.5mだ。内窓にガラス型ペロブスカイト太陽電池を5枚、軽量型単結晶シリコン2枚を組み込み、壁面に単結晶シリコン4枚、屋根には単結晶シリコン6枚の太陽電池を設置。発電した電力はハウス内の照明や空調に活用する。
実験期間は2025年12月4日から2027年3月31日まで。ペロブスカイト太陽電池の発電性能および実用性を検証するとともに、交流拠点としても開放し、地域住民や学校・企業とともに脱炭素への理解と関心の醸成を図る。
3社は本取り組みを通じて建材一体型太陽光発電の社会実装を推進し、地域の脱炭素化に資する新サービスの開発と事業展開を目指す。HIROSHIMA ZERO BOXは平日10時~16時に見学可能。団体見学は中電工業不動産事業部(TEL:082-505-1502、メール:[email protected])への事前申込みが必要だ。

実証実験ハウス外観(左)・内観(右)
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