住宅の高性能化が進む中、空調は住まい手任せにせず、設計者がきちんと設計することが重要になっています。本連載では森こうすけさん(ミライの住宅代表理事)が、住宅における空調設計のノウハウを解説。第3回目はみんなが気になる「エアコン選び」を解説します。(毎月30日号掲載)
![]()
“空調設計”と言うと、多くの方が真っ先に思い浮かぶのが「エアコンをどう選んで設置するか」ではないでしょうか。実際、空調についての質問で最も多いのが「どのエアコンが一番いいのでしょうか?」というものです。
世の中にはエアコンメーカーが10社ほど存在し、2.2kWや4.0kWなど、8クラスほどの容量があります。さらには各メーカーともにフラッグシップから普及品まで、5グレードほどの商品ラインアップがあります。ということは、家庭用ルームエアコンは毎年10社×容量8クラス×5グレード=400種類ほどの新商品が登場し続けることになり、その中から選ぶのですから、エアコン選びはそれなりに大変だと思います。
さらに2025年は、それが非常に難しくなっている年だと言えます。第1回(5月30日号)でお話したように、高性能住宅であれば家は早く冷えるようになるため、エアコンが早めにサーモオフし、湿気戻りが発生してしまいます[図1]。
JBNの環境委員会など、さまざまな団体が各エアコンメーカーに対して対策を施した機種の開発要望を出し続けてきた結果、昨年末あたりから主要エアコンメーカーのカタログに「高断熱住宅用モデル」という言葉が掲載されるようになりました。

[図1]「湿気戻り」のメカニズム。冷房・除湿運転が止まると熱交換機で結露した水が室内に放出されてしまう(三菱電機 「三菱ルームエアコン」ウェブサイトをもとに編集部作成)
しかし、高断熱住宅と一口で言っても、断熱等級が5と7では必要とする熱量が全く違いますので、当然選ぶエアコンも変わります。
暖房は外皮+換気の負荷で考える
まず・・・この記事は新建ハウジング7月30日号16面(2025年7月30日発行)に掲載しています。
※既に有料会員の方はログインして続きを読む
有料会員になると、全ての記事が読み放題
| 有料会員
定期購読&会員サービス全てが利用可能! |
試読会員
「フルスペック」の有料会員を1ヶ月無料でお試し! |
| デジタル会員・・・一部記事が閲覧可能! 会員登録する | |
有料会員でできること✓
| ✓ | バックナンバー3年分が読み放題 |
| ✓ | DIGITALオリジナル記事が読み放題 |
| ✓ | クローズドのセミナー・スクールに参加できる |
有料会員向けおすすめ記事
| 熱中症対策義務化 仲間を守るための工務店の工夫 | 【住宅事例】赤城山を見晴らす寄棟・焼杉の家―群栄美装 |
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。



























