イケダコーポレーション(大阪府大阪市)が長年手がけてきた「エコバウ建築ツアー」が、2025年10月19日~27日に実施され、本紙も同行した。28回目のツアーとなる今回は『木の循環と建築』がテーマ。ドイツ・オーストリア・スイスの最先端のエコ建築の状況を紐解きながら、これからの住宅のあり方のヒントを探っていこう。
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フロリアン・ナグラー氏はミュンヘン工科大学で「設計」と「構造」を教える建築家だ。約30人規模の設計事務所を率い、戸建て住宅から大学の施設、畜舎や教会に至るまで幅広く手がけてきた。その実践の核にあるのは30年来の木造建築の知見と、合理的で無駄のないエネルギー利用コンセプト、そして省資源的な建築だ。今回、ナグラー氏の実験集合住宅群3棟とその知見を生かして建てた一般賃貸住宅、建設中のハイブリッド住宅3棟視察を通じて、建築従事者の意識がどこに向いているのかを知ることができた。
素材の特性を生かした3棟の実験住宅
実験の主題は、住宅の主要素材であるコンクリート・レンガ・木を用い、最小限の設備で成立する建て方を検証すること。断熱・耐火・遮音などの法規を満たしつつ、パッシブハウスやプラスエネルギーハウスといった認証は狙わない。あくまで普通の住宅で、シンプルな技術の有効性を測った[写真1]。
| [写真1] | ||
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| 左:コンクリートの家 外壁はインフラライトコンクリート(発泡材とガラスを混入した超軽量コンクリート)による厚さ50cmの断熱躯体。鉄筋を入れないため、開口はローマ建築のようなアーチとし、荷重を分散する。壁・床・天井がコンクリートとなることで高い蓄熱容量を確保でき、夏季の温度変動が抑えられる。U値は0.35W/㎡K 中央: 木の家 三層のマッシブな積層木パネルに空気層を組み込み断熱。背面通気の木製外装材で耐久性を担保。木造建築なら荷重に耐えられるため、窓は四角形でも構造上問題ない。夏季は夜間冷却により快適性を保つ。U値は0.22 W/㎡K 右:レンガの家 空気層を持つ断熱レンガによる壁厚42cmのマッシブな壁。内外とも左官仕上げ。一部アーチ開口を用いるが、鉄骨なしで成立している。U値は0.25 W/㎡K |
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「複雑さ=高コスト」という気づきから始まった問い
「設備や制御が高度化するほど、建物は技術的に複雑になり、コストは跳ね上がる。さらに・・・
この記事は新建ハウジング1月30日号14面(2026年1月30日発行)に掲載しています。
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