あめいろ工務店は熊本県人吉球磨エリアの建材店・さかぐちの住宅ブランド。同社は暮らしにまつわる価値観を伝えるマーケティングが得意。自分たちも楽しみながらイベントを企画して集客。顧客との関係を築いてきた。現在、社員13人中の6人は新卒採用。若い社員は顧客同様に暮らしの価値観に共感して集まってきた。
そんな彼らは顧客が気軽に訪ねられる場所として、モデルハウスの隣にパン屋兼オフィスを建設。1階がパン屋「ONION’S bakery」で2階がオフィス。2020年に開業。パンは日常的に口にするものなので気軽に立ち寄れる。顧客とコミュニケーションの機会を持ちやすいと判断した
※本記事は、新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー5月号「建築バズ企画斬」掲載の事例から、あめいろ工務店(熊本県人吉市)の事例を抜粋したものです。
取材・文:大菅力
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パン屋兼オフィスとモデルハウスからなる暮らしの体験スペース「HOB」。写真手前の1階がパン屋「ONION’S bakery」(左)。同店の内観(右) |
ゆとり重視の空間づくり
①住宅事業が好調で余裕がなく、事務所とパン屋が入る建物は、設計施工ともに外注。スタッフは店内の階段を上ってオフィスのある上階へ向かう。来客と緩やかに交わり、つながりが生まれる空間にこだわった
②竣工後、2階をオフィスにした点は評価が分かれた。懸念されたのは食べ物をつくる厨房の上を人が行き来すること
③1階の間取りは厨房優先。調理器具から広さを決めた。店舗スペースは小さく、開業当初はレジと陳列台を入れて 6畳。その手前に20畳のイートイン兼打ち合わせスペースがあった
④この間取りだと、まず20畳の空間に入り、さらに扉を開けないとパン屋に入れない。そこで・・・
この記事は『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー5月号(2025年5月10日発行)建築バズ企画斬』(P.44〜)をデジタル版に再編集したものです。続きは本紙でご覧いただけます。
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