YKK AP(東京都千代田区)は10月31日、リサイクルアルミ使用比率100%のアルミ建材「Re・AL(リ・アル)」の受注を開始した。非木造建築向けの窓・カーテンウォールなどを対象に、受注生産で対応する。
「Re・AL」は、市中リサイクル材と社内リターン材(製造過程で生じる端材)を原料とするアルミ形材で、新地金を一切使用しない。第三者認証制度「SuMPO EPD」を取得しており、原材料調達から製造までのライフサイクル全体でCO₂排出量を73%削減できるという。
YKK APでは、既存の住宅・ビル用商品のリサイクルアルミ使用比率を2025年度に平均60%まで高める見込みだが、「Re・AL」はこれをさらに進めた取り組みとなる。2027年度には15億円の受注を目指す。
同社は2023年9月、四国製造所にリサイクル専用炉を導入。製造ロスの低減や、リサイクル材の成分管理技術の開発を進めており、大学や他企業との共同研究も展開している。
品質面では、新地金使用品と同等の性能を確保。異種金属や異物の除去、合金成分の厳密な選別によって、安定した品質を実現している。
すでに自社物件「YKK AP30ビル」「YKK AP技術館」で採用済みで、三井不動産レジデンシャルの新築マンション(2027年竣工予定)でも採用が決定している。


「Re・AL」を使用した物件イメージ
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