ダイキンら3社、熱交換器の水平リサイクル　再生アルミでCO2削減

日本磁力選鉱（福岡県北九州市）、ダイキン工業（大阪市）、UACJ（東京都千代田区）はこのほど、空調機用熱交換器の水平リサイクル技術を共同で実証したと発表した。

熱交換器には純度の高いアルミ材が用いられるが、使用済み熱交換器のマテリアルリサイクルではアルミの成分に銅などの不純物が含まれるため、用途を変えない水平リサイクルは困難となっていた。

実証実験では、日本磁力選鉱がアルミと銅の高度選別技術を開発し、3％程度だった銅成分を0.1％以下にまで低減。UACJはプレス成形性を改善したアルミ材を開発した。ダイキン工業は、そのアルミ材を用いてフィンプレス成形、熱交換器を製作。空調機のアルミフィン水平リサイクル技術を実証し、生産ラインでの製造を可能にした。

熱交換器のマテリアルリサイクル工程

リサイクルでアルミを製造する場合、新地金から製造するよりもCO2排出量を97％削減できるため、熱交換器用アルミフィンのライフサイクル全体におけるCO2排出量の大幅な削減に貢献する。

今後、ダイキン工業の工場やアフターサービスで産業廃棄物処理を行っている使用済み熱交換器を対象に、再生アルミを活用した熱交換器の量産化を推進。将来的には、家電リサイクル法の対象でない機器や部品を対象に、回収・再生量を順次拡大していく。

熱交換器の水平リサイクルループの構築

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