AlbaLink(東京都江東区)が運営する「訳あり物件買取プロ」は、空き家の売却を経験・検討したことがある139人を対象に、「空き家を売却するまでにかかった期間に関する意識調査」を実施した。調査によると、空き家の売却にかかった平均期間は約13.3カ月。ただし、実際には「3カ月超~半年以内」が27.3%と最も多く、長期間売却できなかった一部のケースが平均値を押し上げている。中には5年以上売れずに困っているという声もあり、物件の条件によって売却の難易度が大きく異なることが明らかになった。

売却が順調だったと感じた人は全体の41.0%(「想定より順調」(23.0%)+「想定通り」(18.0%))。順調だった理由として最も多かったのは「立地がいい」で、29.8%の人があげている(複数回答)。
次いで「急いでいなかった」「不動産会社の対応が良い」の順だった。これを受け、訳あり物件買取プロは「時間的余裕や専門家のサポートが売却成功の鍵となっている」と指摘する。

一方、売却に時間がかかった理由として最も多かったのは「立地が悪い」で、人口減少地域や交通アクセスの悪さがネックとなった。実に41.5%の人が理由としてあげている(複数回答)。2位は「不動産会社の対応が悪い」(18.3%)、3位は「物件の状態が悪い」(17.1%)で仲介業者の力量や建物の管理状態が売却の成否に直結することが浮き彫りとなった。売却価格の設定ミスや親族間の意見調整の遅れも、売却を長引かせる要因となっている。

空き家売却において大変だったこととしては、「不動産会社とのやり取り」が最多だった。具体的には専門用語の多さや担当者の対応に不満を感じるケースが目立つ。次いで「維持費の支払い」「残置物の片付け」が続き、金銭的・肉体的・精神的な負担が売却活動に重くのしかかっている現状が明らかに。価格や条件面での交渉が、売主の精神的負担につながっていることが分かった。
調査は9月30日から10月15日にかけてインターネット上で139人(女性74人、男性65人)を対象に実施。回答者の年代は20代から60代以上となっている。
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