不動産情報サービスのアットホームが公表した「空き家取引に関する実態・意識調査結果」によると、空き家対策に取り組む自治体の47.8%が空き家に関する相談件数が「増加した」と回答している。受けた相談の69.5%が「売却の相談」で、他に「解体・除去の相談」(50.4%)、「管理の相談」(33.1%)などが上位を占めた。

空き家所有者からの相談内容
同調査は、アットホームに加盟する全国の不動産会社870社および地方自治体272団体を対象に実施したもの。調査期間は2025年8~9月。
購入目的は地方移住や住替え
空き家に関するニーズでは、「売買(購入)」が77.0%、「賃貸(賃借)」が23.0%となった。実際に空き家を購入したケースでは、「自然豊かな環境での生活を目的とした購入」(32%)が最も多く、他に「Iターン」(27.5%)、「同一市区町村内での住み替え」(23.3%)を理由として挙げている。賃貸しの理由では、「初期費用を抑えることができる」(24.0%)、「購入する前にまずは賃貸で地域での生活を体験したい」(19.0%)などの回答が見られた。

空き家を購入した理由
一方で、所有者が空き家を手放さない理由では、「解体やリフォーム、残置物の撤去などの費用を要する」(43.4%)が最多となった。このほか、「権利関係で問題がある」(30.1%)、「将来自分や親族が使う可能性がある」(28.3%)、「物置として利用している」(27.9%)が上位となった。
仲介報酬の改定が後押し
不動産会社を対象とした調査では、68.7%が「空き家取引に関わったことがある」と回答。このうち32.9%が空き家相談の受付件数が前年から増えたと答えている。
相談を受けたが媒介契約に至らなかった理由については、希望価格と市場価格に差がある、解体・リフォーム費用が高いといった「価格・金銭面による理由」が101件で最も多かった。次いで「相続人同士の調整がつかない」(54件)、「物件の状態や立地の悪さなど」(50件)の順となった。
その一方で、「物件の状態が悪い」などにより、物件価格が800万円以下となっている低廉な空き家の取引に、8割以上の不動産会社が関心を示していることも分かった。このうち仲介報酬に関する法改正をきっかけに積極的に取り組みを進めている事業者は約半数となっている。

800万円以下の空き家取引
低廉な空き家(800万円以下の宅地建物)の仲介報酬については、2024年7月に施行された特例(PDF)により、規定の仲介報酬を超える代金(最大で30万円の1.1倍)の受領が可能となっている。
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