国土交通省は12月25日、2023年に施行された改正空家法に基づく全国の市区町村における取組状況を公表した。2025年3月末時点の調査結果によると、累計で放置すれば「特定空家」に転落する恐れがある「管理不全空家」への指導が3211件、固定資産税の住宅用地特例が解除される「勧告」が378件となっている。特定空家に至る前の段階で行政措置が広がっている形だ。
今回の改正で新設された市町村が指定する民間の「空家等管理活用支援法人」は、全国64市町村で延べ95法人を認定。所有者への普及啓発や相談対応を担う仕組みとして、民間団体を活用した支援体制の整備が進む。また、市区町村が重点的に空き家活用を進めたいエリアとして指定する「空家等活用促進区域」は4市4区域で指定が始まり、27市区町の36区域で検討が進んでいる。
深刻な事態に備えた制度の運用も始動。災害などの緊急時に倒壊の危険性がある特定空家に対し、本来の行政代執行手続きの一部を省略して自治体が空き家の解体・撤去を行う「緊急代執行」は10市町で12件実施された。
また、従前からの特定空家等への対応も続いている。2014年の空家法施行以降、2025年3月末までに助言・指導が4万2768件、勧告が4153件、代執行(略式代執行を含む)が878件実施された。
国土交通省は、改正空家法の施行日である2023年12月13日から5年間で空家等活用促進区域100区域、空家等管理活用支援法人120法人の指定、市区町村による管理・除却等の実施件数15万物件を目標に掲げている。同省は今後も改正法による措置と従前の対策を組み合わせ、空き家問題への対応を継続する方針だ。
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