ジェクトワン(東京都渋谷区)はこのほど、同社が開発を進めるAIを活用した空き家流通プラットフォーム「空き家のコタエ」を、2026年初頭に公開すると発表した。
同プラットフォームは、空き家の売却・解体・賃料にかかる費用を即座に提示する自動査定システムと、空き家所有者・購入希望者が可視化された物件の価値をもとに直接商談できるマッチング機能を備えたWebサービス。物件情報と活用プランがセットで提示されるため、取引の促進が図れるという。購入希望者には、豊富な物件情報とリノベーション後の想定利回りなどを提示し、空き家活用を具体的にイメージできるようサポートする。
空き家所有者は、AIによる簡易査定や活用シミュレーション機能で物件の潜在的な価値を可視化できるため、漠然とした不安を解消できるとする。また、売却や賃貸、解体除却、リノベーションなど、多様な選択肢から最適な「コタエ」を選ぶことができる。

空き家問題が深刻化するなか、空き家所有者は管理・維持の負担、購入希望者は断片的な物件情報で活用イメージがつかみにくいという課題を抱えている。このため同社は、空き家事業「アキサポ」で培った知見とネットワークを活用し、AI技術を導入しながら両者を直接つなぐ新たな空き家流通プラットフォームを開発。空き家所有者の課題を解決するとともに、購入希望者が価値ある空き家物件と出会う機会を創出する。同サービスを通じて、情報格差のない透明性の高い空き家流通市場の形成を目指す。
当初は、一都三県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)でサービスを公開し、順次提供エリアを拡大していく予定。将来的には、同プラットフォーム上で査定からリノベーション、解体、不動産仲介といった専門事業者探しまでワンストップで完結する仕組みを構築する。
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