スミカ(東京都渋谷区)はこのほど、20代~60代の男女1015人を対象に実施した「子育て世代における2025年夏の電気代とエアコン使用実態」に関する調査結果を発表した。それによると、エアコンを「一晩中つけっぱなしにしている」人は53.0%と半数を超えていることがわかった。「暑くなければ消している」は38.1%、「夜間はエアコンを使用していない」は7.3%だった。物価高騰で家計が圧迫されるなか、健康と命を守るため光熱費を惜しまない選択をする家庭が多いことが明らかとなった。

昨年と比べて、2025年夏の電気代についてどのように感じるか聞いたところ、約7割が「高くなった」(かなり高くなった31.3%・やや高くなった39.4%)と回答。昨年と使用量が変わらなくても、電気料金体系の変動や補助終了による影響、再エネ賦課金の増加などで、多くの人が「電気代の上昇」を実感していた。「安くなった」層が少ないことからも、節電の効果が得られていないことがわかる。
電気代がどれくらい高くなったかについては、「1000円以上~2999円」が34.8%と最も多く、「3000円以上~4999円(31.2%)」「5000円以上~6999円(15.1%)」が続いた。また、「1万円以上(11.4%)」が1割を超えており、家計への深刻な影響がうかがえる。

「電気代を抑えるために行っている工夫」で最も多かったのは、「エアコンの設定温度を高くする(41.0%)」で、4割以上の人が設定温度を高めにすることで消費電力の削減を図っていた。次いで、「サーキュレーターや扇風機を併用する(34.4%)」「エアコンをこまめに切る/つけないようにする(15.8%)」が続いた。サーキュレーター等で冷たい風を循環させることで、冷房効果を高めようとしていることがうかがえる。
今後の電気代対策について聞いたところ、「特にない(52.1%)」が過半数を占めたが、上位に「遮熱・断熱カーテン」(17.6%)、「省エネ家電への買い替え」(13.7%)、「太陽光発電」(13.2%)、「蓄電池」(12.8%)が上がった。断熱リフォームは8.8%だったが、電気代のさらなる高騰や補助制度の普及によって、断熱リフォームへの意識が変化していく可能性があると同調査は指摘している。

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