ここで言う高性能賃貸とは耐震等級3、断熱等級6以上+高気密、可能な限り太陽光発電/蓄電池を設置する木造低層賃貸のこと。筆者・新建ハウジングでは高性能な注文住宅を取得できない/持家を選ばない層の選択肢として、また工務店の強みを活かせる市場として推している。
資材高騰のなか木造高性能賃貸は大手の鉄骨・RCアパートよりも高いコスパを訴求できる。高性能戸建賃貸も住み手の潜在需要は高いため、今後工務店の仕事にしたい。
住み手のベネフィット
耐震・断熱・気密性能を高めることで安全で健康・快適・省エネな環境を賃貸でも手に入れることができるのが住み手のベネフィット。賃貸の不満点である音問題も断熱材・壁材の工夫で解決できる。
課題は高性能化に伴うコスト増→家賃上昇だが、光熱費の削減効果で一定相殺できる。
コストダウンが不可欠
逆に言えば、建築費から逆算して原価を削減するVE(バリューエンジニアリング)、経済寸法、標準化・規格化、人工・工期圧縮、DX・BIM活用といったコストダウンを徹底する必要がある。注文住宅のように施主の要望に応える必要がないため、加工手間の少ない材料×寸法を吟味し標準化・規格化を徹底することでコストは抑えられるはずだ。そうすることで断熱等級7も高いハードルではなくなる。そもそも共同住宅では付加断熱さえすれば等級7の基準をクリアするハードルは高くない。
GX志向型住宅補助は賃貸も対象のため、取得できれば実質コストダウンにつながる。他にも鳥取県の「NE-ST」など高性能賃貸に使える補助金もあるので利用したい。
注文を聞かずに済むプロダクトアウト型事業であることはスタッフの省ストレス・省時間につながる。この効果も実は大きく・・・
続きは「あたらしい工務店の教科書2025」P.34〜でお読みいただけます。
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