本書のアンケート調査から見えてきた住宅ネットワークの最新トレンドを分析するとともに、住宅ネットワークの価値・ベネフィット、工務店の向き不向き、今後の可能性を解説する
FC・VCは不要?
住宅ネットワーク、特にFCやVCの「不要論」がトップランナー工務店から挙がる。それはそれで1つの意見だが、本当に不要なら、よく言われる「ぼったくり」ならFCやVCは業界から消えているはず。対価に見合う価値・ベネフィットが得られたので加盟し続けるわけで、望んだ以上の成果を出している工務店も少なくない。
FC・VC共通の価値・ベネフィットは大きく、①(事業立ち上げ/成果を出すまでの)時間を買うことができる、②ここでしか入手できない/再現性のある住宅商品/ノウハウ&マニュアル/システム・ツールを入手できる、③加盟店同士の交流・シェアができる—の3点だ。
一方で工務店の仲間同士や勉強会、業界団体、さらにはSNSでも無償で/安価に最新情報や生のノウハウを入手できるのも事実だ。当然FCやVCはそれ以上に高い価値・ベネフィットを提供できるかが問われている。
FCの価値・ベネフィット
FCの一般的な定義は「標準化・パッケージ化されたシステムとブランドを提供する本部主導のネットワーク」だ。FCの代表的存在であるセブンイレブンをイメージするとこの定義を理解しやすいだろう。
具体的には、住宅商品、その設計施工・販売ノウハウ(マニュアル)、資材・工法、経営ノウハウ、経営管理システム、DXシステムなどをスケールメリットを活かして提供。その導入支援も行う。ブランド供与と本部送客、SV(スーパーバイザー)による導入・活用サポートも重要な価値・ベネフィットだ。
提供物が多くサポートが手厚くなるほど加盟金や月々/販売棟数ごとのロイヤリティも高くなるため、それに見合う価値・ベネフィットがあるかは吟味する必要がある。ゼネコンや異業種、職方など住宅事業を新たに始める/始めた場合は成功実績のある商品・ノウハウがサポート付きで入手でき、本部送客も期待できるFCの価値・ベネフィットを感じることができるはずだ。
他方、この価値・ベネフィットを感じ続けることができるかは・・・
続きは「あたらしい工務店の教科書2025」P.122〜でお読みいただけます。
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