街と暮らし環境再生機構(事務局:神奈川県川崎市)は、会員企業のサーモアドベンチャー(茨城県土浦市)と結露に関する新たな資格「結露診断士」を創設し、その講習と資格試験の受付を11月13日から開始した。これは結露の専門家として建物の診断・予防・対応を担う人材を育成するための民間資格で、温暖化や猛暑による新たな結露リスクにも対応できる制度となっている。
結露診断士を創設した背景にあるのが、昨今の猛暑による夏型結露の被害急増だ。例えば東京観測所では、1980年8月と比べ2024年8月の外気露点温度が約4℃上昇しており、夏型結露が増加している。
こうした中、結露診断士のカリキュラムでは、夏型結露を含む結露現象の基礎から、現場調査で役立つ診断手法まで幅広い内容を学ぶ。具体的には、赤外線サーモグラフィで結露箇所を可視化する技術や、分電盤からの外気流入、外壁通気層の異常、エアコンの低温による天井裏の結露などの対応も含む。

赤外線サーモグラフィで、結露の箇所を可視化する
受講対象者は、建設会社や設計事務所、空調・断熱材メーカー、不動産管理会社、リフォーム会社、調査会社などの専門事業者から一般居住者まで幅広い。資格取得者は、発生した結露・カビへの的確な対応、予防やリスクヘッジ、クレーム対応の時間・費用の節約、社員教育、結露対策商品の開発、健康リフォームの提案などに知識を活用できる。
講習は全てe-ラーニング形式で実施され、いつでも都合の良い時間に受講し試験を受けられる。費用は税込3万3000円、更新料は3年ごとに6600円。詳細は同機構の公式ホームページで確認可能だ。
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