![]()
家づくりと足並みをそろえる形で高性能な窓が当たり前になる中、いま求められているのは”性能の先”にあるこだわりの暮らしを語れる窓だ。LIXILは、時代の要請に応える窓として今年10月「TWコンセプト」シリーズの第2弾、テラスドアとFIX窓を一体化した「パノラマドア」をリリースした。フレームレスの大開口が、絵画のように美しく切り取る景色を、快適な室内から堪能する新しい暮らしの価値を提案する。
また同社は「今も未来も日本に最適な窓を」とコンセプトを掲げた『GREEN WINDOW』宣言のもと、CO2排出量を約50%削減する※1循環型低炭素アルミ「PremiAL(プレミアル)」の住宅製品への本格展開も開始。快適な暮らしを支える“今”の価値と、将来に向けた環境配慮の両立を目指す。LIXILサッシ・ドア商品戦略部プロモーション企画グループの柳通一晴さんに新商品のコンセプトや今後の事業展開などについて聞いた。
※1 LIXIL社内試算。CO2排出量は、LIXIL製造分の6063材・異種合金・購入ビレットを含めて算出。環境ラベルプログラム「SuMPO EPD」取得。本EPDはSuMPO EPD公式ページ(https://ecoleaf-label.jp/ 登録番号SuMPO-EPD-2508-1-1)にてご確認ください。
窓辺に広がる美しい景色を
快適な室内から味わう暮らし

株式会社LIXIL サッシ・ドア事業部
サッシ・ドア商品戦略部
プロモーション企画グループ グループリーダー
柳通 一晴さん
――住まい手が求める住宅・空間は、どのように変化しているか
ZEHやそれ以上のGX志向型住宅が当たり前になったいま、求められるのは“性能の先”を語れる窓です。コロナ禍以降、人々のライフスタイルは急速に多様化し、それを受けて住宅に対するニーズは細分化・高度化しています。生活者は、理想の暮らしを実現するための、より“自分らしく”カスタマイズされた住空間を求める傾向が加速しています。
必然的に、つくり手(工務店・ビルダー、設計事務所等)には、それぞれの住まい手の希望に応える高い提案力が求められます。TWコンセプトシリーズは、まさにそうした「こだわりの暮らしをかなえる窓」であり、設計者がそれを使いこなせば、住まい手の細かな要望に対応するための有力な武器(ツール)になり得ます。
――最近の窓ニーズについて教えてほしい
LIXILが独自に住宅購入者を対象に実施したアンケート調査でも、窓を選ぶ際に重視したポイントとして、全体では「結露・カビ」「寒さ・暑さ」「防犯」などの性能面が上位を占める一方で、築5~10年の築浅層では「デザイン」「空間に合わせた窓種選定」を重視する傾向が顕著です。
住宅と同様に窓においても一定水準の性能が前提となっているなか、性能や意匠性を高い次元で両立することに加えて、“暮らし方への適合性”がこれからの窓づくりに問われ、それが住まい手の満足度を左右すると考えています。
――TWコンセプト「パノラマドア」のコンセプトは
こだわりの暮らしをかなえるという思想のもとに誕生したTWコンセプトシリーズの第1弾として今年6月に発売した「土間スライディング」は、土間リビングやアウトドアリビングなど新しい暮らし方を支え、住空間の広がりを後押しする商品として、設計者から高い評価を獲得しています。
それを受け第2弾として10月に、テラスドアとFIX窓がセットになった「パノラマドア」(上写真)をリリースしました。暮らしのイメージを膨らませながら、“眺望性”にこだわり抜いた窓を製品化し「窓辺に広がる美しい景色を、快適な室内から味わう」という新しい暮らしの価値を提案します。
![]() |
TWコンセプトシリーズの第2弾として10月にリリースされた「パノラマドア」。先進の高断熱技術で、大きな窓でもしっかり断熱。トリプルガラスタイプ(クリプトンガス入り)で熱貫流率は1.14W/m²・K、複層ガラスタイプで同1.61W/m²・K。気密性の高いテラスドアとFIX窓の組み合わせで、空気の出入りも抑制。※断熱性能値の詳細の算出条件はカタログ参照 |
![]() 高性能窓TW コンセプト 「パノラマドア」 |
――パノラマドアの具体的な特長は
パノラマドアの最大の特長は、真ん中に方立を設けず、大開口のFIX窓部をフレームレスにしたことです。これにより外の景色をノイズレスに「まるで1枚の絵画のように」美しく切り取ります。
抜群の眺望性を実現しながら「自然との境界をなくし、空間と外をなめらかにつなげたい」という設計者の意図を、構造と意匠の両面から支えます。テラスドアと組み合わせることで、デッキや庭への物理的な動線を確保しつつ、同時に当社調べで、引違い窓に比べて通気量は約3分の1という高い気密性能を発揮します。
――つくり手に人気というTWは何が評価されているのか
パノラマドアを含むTW関連シリーズは、キャッチコピーを「暖かく、美しく、強い。高性能な窓。」に刷新します。工務店・ビルダーの皆さまへのヒアリングを通じて、断熱性能やデザイン性はもちろん、TWが備える“堅牢さ”への評価も非常に高いことがわかりました。
今年は命を脅かす危険な暑さに加え、線状降水帯による豪雨や竜巻など、異常気象が日本列島を繰り返し襲いました。常に外部環境にさらされる窓だからこそ、その“強さ”も注目されたようです。
私たちは樹脂窓EWと、主原料に金属を併用した高性能窓TWを展開していますが、工務店・ビルダーの皆さまから「夏場の気温が高く、日射が多い外側にはやはり金属を使いたい」という声も数多くいただきました。
地球温暖化を踏まえ、経験したことのない暑さや気象リスクは、今年に限らずこれからも続くという予測が支配的です。高い断熱性能と意匠性、そして耐候性――。これらを兼ね備えたTWシリーズは、これからの時代にフィットする窓として、プロと生活者の双方に支持されると確信しています。
限りある資源を循環し、脱炭素に寄与
工務店のこれからの家づくりと高い親和性
――PremiALの展開について教えてください
LIXILは2年前の11月「今も未来も日本に最適な窓を」というスローガンのもと『GREEN WINDOW』宣言を発表しました。この宣言には、快適な暮らしを支える“今”の価値と、将来(“未来”)に向けた環境配慮の両立を目指すという思いを込めています。
以降、この理念を具体的な製品で体現していこうと、さまざまな取り組みを展開してきました。その中でも大きな一歩が、今年10月から本格的に住宅製品への導入を始めた循環型低炭素アルミ「PremiAL」です。これまでは非住宅向けの一部製品に、リサイクルアルミ使用比率70%の「PremiAL R70」と100%の「PremiAL R100」を展開していましたが、今回、アルミ新地金(バージン材)のみで製造した場合と比較してCO2排出量を約50%削減※1するPremiALを、住宅用の窓やエクステリア製品など、LIXIL製造のアルミ形材を使用したすべての製品へ展開します。
――PremiALの仕組みと特徴をもう少し詳しく教えてください
LIXILが独自のリサイクル技術を用いて自社製造するアルミ形材です。バージン材(アルミ新地金)だけでつくると、アルミ1kgあたり約15kgのCO2が排出されますが、PremiALでは7.1kgにまで削減することができます。
生産は、国内外5拠点、タイ、ベトナム、有明(熊本)、下妻(茨城)、小矢部(富山)のアルミ形材製造工場のすべてで行っており、第三者検証・環境ラベルを取得しています。品質も価格もこれまでと変えずに提供しています。PremiALは単なるパフォーマンスではなく、量産製品として持続可能な仕組みとしている点がポイントです。
――地域の工務店にとって、PremiAL採用にどんな価値がありますか
例えば高性能窓TWにもPremiALが使用されています。つまり、工務店様はお客様に対して「性能やデザインだけでなく、CO2排出を抑えた建材を採用しています」と環境面からの付加価値提案ができます。また、LIXILではこうした提案をサポートするために、工務店・ビルダーの皆さんにご利用いただいている「LIXIL省エネ住宅シミュレーション」をアップデートしました。
これまでも、業界初※2のCO2排出量の簡易算出機能によって、住宅の建設から解体までのライフサイクル全体の CO2排出量を定量的かつ簡単に提案できることから、ご好評をいただいていましたが、PremiALを評価対象に加えたことで、算定の精度と透明性がさらに高まりました。
※2 CO2排出量の簡易算出機能実装の2024年8月1日時点のLIXIL調べ。ライフサイクルアセスメント(LCA)を用い、窓のライフサイクルCO2簡易算出ができる無償ツールとして。
――環境対応の重要性は、今後ますます高まりそうですね
少しずつですが、「どの会社が、どんな姿勢で環境に取り組んでいるか」が、建材や依頼先の選定・決定要因になりつつあります。特に、国産材や地域材を活用して脱炭素社会の実現を目指す地域工務店の家づくりとPremiALの理念は親和性が高いと感じています。木材は成長過程でCO2を吸収し、住宅として炭素を長期間固定します。
PremiALは、製造段階のCO2排出量削減という形で脱炭素に寄与します。今後もLIXILは、「GREEN WINDOW × PremiAL × 製品」という三位一体でメッセージを発信しながら、工務店・ビルダーの皆様とともに環境価値の高い住宅の普及に取り組んでいきます。
![]() |
高性能窓TW |
![]() |
(sponsored by LIXIL)
選ばれる家・選ばれる会社をつくる― 脱炭素時代の工務店戦略
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。



































