LIXIL(東京都品川区)は、プロユーザー向けに無償提供している省エネ住宅設計支援システム「LIXIL省エネ住宅シミュレーション」において運用している「すまいのライフサイクルCO₂簡易算出機能」の強化を9月に実施した。これは、住宅の建設から使用、解体に至るまでの各段階で発生するCO₂排出量を定量的に評価し、設計者が施主に対して環境負荷の少ない住まいを提案する際の根拠として対応する機能。住宅のライフサイクル全体におけるCO₂排出量を簡易的に算出・提示を支援するツールとなっている。
具体的には第三者検証を受けた循環型低炭素アルミ「PremiAL」の導入により、窓製品のCO₂排出量の算定精度と透明性が向上、より信頼性の高い環境評価を実現した。さらに住宅全体と窓製品に加え、玄関ドア・窓まわり商材・断熱パネルの計算対象製品を追加。これらの製品を選択するだけで手間をかけずにライフサイクルCO₂を定量的に提案できるようになった。
この他、本来ライフサイクルCO₂排出量の計算に入れることができない日射遮蔽効果について省エネ効果を最大限に提案できるようにパッシブ提案書を全面的にリニューアル。個別に仕様寸法などの入力をする必要があった窓まわり商材の仕様を、外付日よけ「スタイルシェード」やユニットひさし「スリムアート」を選択するだけで省エネ計算ができるようにした。

パッシブ提案書の一例
また、省エネ性能評価書とラベルの作成機能を追加。これまで特定の評価機関への申請が必要だった評価書(自己評価)とラベルの作成を、シミュレーション内で完結できるようにした。これは(一社)住宅性能評価・表示協会が提供する「省エネ性能ラベル等作成プログラム(自己評価)」と連携するもの。基本の入力情報に5項目を追加するだけで、住宅の省エネ性能に関する評価書(第三者評価)の作成とラベルの出力が可能だ。
同社は、「客観的なデータをもとに使いやすくなった『LIXIL省エネ住宅シミュレーション』でこれからも住まいに求められる環境評価機能を強化していく」としている。
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