パナソニック ハウジングソリューションズ株式会社が昨年発売した全自動おそうじトイレ「アラウーノ S160 タイプ1K」は、便ふたの「オート開閉機能」を標準搭載。ユーザーの衛生意識の高まりに対応しながらも、希望小売価格(税抜・工事費別)を一般的なオート開閉機能付きのタンクレストイレよりオート開閉なしと同価格の25万9000円で設定した。従来のタンクレストイレよりも約10万円安い設定ということもあり、樹脂製トイレのさらなる普及を目指している。

タンクレストイレ「アラウーノ」は、2006年の発売以来、使用後に2種類の泡で便器内を自動洗浄する「全自動おそうじトイレ」として、住宅業界にインパクトを与えてきた。モーター駆動の可動式トラップを備えた有機ガラス系の樹脂素材のトイレという、これまでにない技術によってつくられた「アラウーノ」は、その後もパナソニック独自の視点と技術によって、さらなる進化を遂げてきた。今回のリニューアルのポイントのひとつは、コロナ禍を経てユーザーの衛生意識が大きく変わったことに起因する。
オート開閉機能が「トイレの当たり前」に
パナソニックが2024年7月に実施した調査によれば、トイレ使用者のうち、約80%が使用後に「便ふたを閉める」と回答。その理由について過半数が「飛沫を防ぐため」と答えている。便ふたを閉める人のうち、30%の回答者が家族や来客時に「便ふたを閉めない人がいてストレスに感じることがある」ということもわかった。「使用後に便ふたを閉める」という行為は、もはや一般的になってきているということだ。
そこでパナソニックでは、非接触型のオート開閉機能のニーズが高くなってきていると判断。便器に近づくと自動で便ふたが開き、使用後に立ち上がるとふたが閉まってから自動洗浄する「クローズ洗浄モード」を採用し、便器本体に触ることなくトイレを出ることができる仕組みを標準で搭載した。オート開閉機能を「トイレの当たり前」ととらえたのだ。
もともと「アラウーノ」には下記のような3点の特徴があり、衛生面に配慮したトイレとなっていた。
・流すたびに、泡で洗う
2種類の泡と水流で自動洗浄
便器本体に台所用洗剤を入れておくことで、使用後に大小2種類の泡を発生させ、スパイラル水流によって便器内の汚れを洗い落とす。毎回の使用後に自動洗浄するため、汚れが蓄積しにくい。
・水垢を弾く独自の素材
便器には有機ガラス系の特殊樹脂「スゴピカ素材」を採用。ぬめりや黒ずみの原因となる水垢が固着しにくい。
・便座・便器の一体成型で隙間がない
樹脂製だから実現できた、便座と便器の一体成型。汚れが入り込む隙間がない。
これらの特徴に加え、オート開閉機能が加わったことで、衛生意識の高いユーザーにも受け入れられやすいトイレにグレードアップしたといえる。
そのほかの面では、自動で便ふたを閉めて便座の放熱を低減するため、便ふたを開けたままの場合と比較し消費電力を約20%抑制(※1)。大の洗浄水量も当社従来品(XCH1601WS)の5.0Lから4.8Lに削減(年間2 Lペットボトル146本分に相当※2)している。
タンクレスタイプなのに安価
意匠性の高いトイレ空間に
もうひとつのリニューアルポイントは価格だ。衛生面を中心に高い機能を備えながらも、「アラウーノ S160 タイプ1K」は希望小売価格25万9000円という金額に。これは、同社ではオート開閉機能なしのタイプの価格であり、市場の一般的なオート開閉機能付きのタンクレストイレより約10万円近くも安い設定となっている。
住宅資材が高騰し、インフレが続く現状では、トイレに多くの予算を割くことは難しい。しかし、このコストパフォーマンスの高さは、ユーザーにとっても大きな魅力に映ることだろう。
また、「アラウーノ」の場合、モーター駆動による可動式ターントラップを採用しているため、洗浄音が静か。従来の陶器のサイホンゼット式は、大の洗浄時に70db(街頭の雑踏レベル)の音が出るが、「アラウーノ」では55db(静かな話し声程度)と、静音で洗浄音も気になりにくい。これもユーザーに好評な特徴のひとつだ。
ひとりで運べるほど軽量だから
現場の施工者の負担も軽減
現場の施工者からは「樹脂製だから軽くて搬入・施工がしやすい」という声が挙がっているという。「アラウーノ」の重量は、陶器製の半分、約18㎏※3。この重さならひとりでも持ち運びが可能だ。狭いトイレ空間での便器交換などのリフォーム工事では得難いメリットだといえるだろう。
パナソニックでは、EXPO 2025 大阪・関西万博のナショナルデーホールに、「アラウーノ」の工場廃材を再利用したサステナブルグレーの「アラウーノ」を提供。リサイクルしやすいという樹脂製トイレの利点をアピールしている。
社会の潮流を見据え、樹脂製トイレが「当たり前」になる住まいを目指してパナソニックの挑戦が続いている。
※1 S160シリーズにおいてフタを開けたまま使用した場合との消費電力量の比較。
試験条件は自社基準(省エネ法2012年度基準の測定条件を参考)による。
※2 4人家族で1日1人当たり大1回、小3回として計算
※3 アラウーノ S160シリーズの場合
アラウーノ S160 |
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