建設物価調査会が9月10日公表した2025年8月分の「建設物価建築費指数」によると、木造住宅の工事原価指数(暫定値)は143.2となり、前月比で横ばい、前年同月比で3.4%の上昇となった。
東京都内の傾向をみると、軽油価格高騰による運搬工の値上がりや、オペレーター人件費の上昇によるクレーン工事費の値上がりなどが押し上げ要因となっている。一方、価格競争が激化しているH形鋼やアングル鋼、異形棒鋼など鋼材の続落や、コンクリート型枠用合板の下落がマイナスに働いた。

木造住宅の建築費指数の推移
住宅の純工事費は横ばい
木造住宅の建築費指数を純工事費でみると144.7(暫定値)となり、前月比で横ばい、前年同月比で3.3%増加した。前月比でプラスとなった細目はなく、「木工」(-0.02)、「鉄筋」(-0.01)などがマイナスとなった。
前年同月比でプラスとなった細目は、「上記以外の建築細目」(+1.78)、「衛生機器」(+0.47)、「生コンクリート」(+0.31)、「空調機器」(+0.22)、「衛生配管」(+0.16)など。一方で、「木工」(-0.10)、「鉄筋」(-0.08)などがマイナスとなっている。
集合は鉄筋が押下げ要因に
集合住宅(RC造)の建築費指数を工事原価でみると139.2(暫定値)となり、前月比で0.1%、前年同月比で5.1%増加した。純工事費でみると140.5(暫定値)となり前月比0.1%、前年同月比で5.2%の増加となった。前月比でプラスとなった細目は、「上記以外の建築細目」(+0.16)、「衛生機器」(+0.01)だった。一方で、「鉄筋」(-0.06)、「型枠」(-0.01)がマイナスとなった。
前年同月比でプラス要因となった細目は、「上記以外の建築細目」(+2.95)、「生コンクリート」(+0.95)、「衛生機器」(+0.32)、「型枠」(+0.30)、「衛生配管」(+0.30)など。マイナスとなった細目は、「鉄筋」(-0.71)、「鋼材」(-0.03)、「木工」(-0.01)だった。

集合住宅 主要都市の工事原価指数
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